公衆衛生や医療に関する施策を担う厚生長官にトランプ大統領が指名したケネディ氏は、29日、議会上院の委員会で承認に向けた公聴会に臨みました。
ケネディ氏は、弁護士として環境保護活動に取り組んできた一方、自身のSNSなどで明確な科学的根拠を示さず、ワクチンの安全性に疑問を呈してきたことから「ワクチン懐疑派」としても知られてきました。
冒頭、ケネディ氏は「ニュースでは私を『ワクチンに反対している』と伝えているが、そうではない。ワクチンは医療において極めて重要な役割を果たしている。私の子どももみな、ワクチンを接種している」と述べ、自身がワクチンに反対する立場ではないとする姿勢を示しました。
そして出席した議員から厳しい口調で問われる場面もある中、「私は厚生長官として、人々がワクチンを接種するのを困難にしたりためらわせたりするようなことはしない」と強調していました。
ケネディ氏をめぐっては厚生長官としての資質を疑問視する声が野党・民主党のほか与党・共和党の一部からも上がっていて、ケネディ氏が公の場でどのような立場を示すのか、関心が集まっていました。
公聴会では、ケネディ氏の発言中に傍聴席からやじが飛び、発言が一時、中断されるなど、混乱も見られました。