日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（28日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる28日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナは7時間じかん、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

イギリス国防省こくぼうしょうマキイウカでのロシア軍ぐん死傷ししょう者しゃ“300人にん以上いじょう”

ウクライナ東部とうぶドネツク州しゅうのマキイウカで今月こんげつ1日にち、ロシア軍ぐん部隊ぶたいの兵舎へいしゃがウクライナ軍ぐんの攻撃こうげきを受うけ、ロシア国防省こくぼうしょうが死者ししゃは89人にんに上のぼったと発表はっぴょうしたことについて、イギリス国防省こくぼうしょうは28日にち、実際じっさいには300人にん以上いじょうの死傷ししょう者しゃが出でた可能かのう性せいが非常ひじょうに高たかいという見方みかたを示しめしました。

その大半たいはんは、死亡しぼうしたか行方ゆくえが分わからなくなっている可能かのう性せいが高たかいと分析ぶんせきしたうえで、「ロシアの公式こうしき発表はっぴょうには偽にせ情報じょうほうが横行おうこうしていることを浮き彫うきぼりにしている」と指摘してきしています。

この攻撃こうげきを受うけたあと、ロシア国防省こくぼうしょうは今月こんげつ8日にち、同おなじドネツク州しゅうのウクライナ側がわの拠点きょてんにある兵舎へいしゃを攻撃こうげきし600人にん以上いじょうを殺害さつがいしたと主張しゅちょうしましたが、ウクライナ側がわは「ロシアの情報じょうほう操作そうさだ」と強つよく否定ひていしたほか、ロシアの軍事ぐんじジャーナリストからも疑問ぎもんを呈ていするSNSの投稿とうこうが相次あいつぎました。

ロシア軍ぐん極ごく超ちょう音速おんそくミサイル「キンジャール」使用しようか

ウクライナで今月こんげつ26日にち、首都しゅとキーウや南部なんぶオデーサなど各地かくちで、ロシア軍ぐんによるミサイルや無人むじん機きの攻撃こうげきがあり、ウクライナ政府せいふなどによりますと合あわせて11人にんが死亡しぼうしたほか、電力でんりょくインフラにも被害ひがいが出でたということです。

この攻撃こうげきをめぐって、ウクライナ空軍くうぐんのイグナト報道ほうどう官かんは27日にち、ロシア軍ぐんが極ごく超ちょう音速おんそくミサイル「キンジャール」も使つかったと地元じもとメディアに明あきらかにしました。

キーウや南部なんぶザポリージャ州しゅうの重要じゅうようインフラが標的ひょうてきだったとしたうえで、今いまのウクライナ軍ぐんには「キンジャール」を迎撃げいげきする能力のうりょくがないという認識にんしきを示しめしました。

また、ウクライナの国家こっか安全あんぜん保障ほしょう・国防こくぼう会議かいぎのダニロフ書記しょきは、メディアのインタビューで、ロシアが軍事ぐんじ侵攻しんこうを始はじめて1年ねんになる来月らいげつ24日にちまでに東部とうぶドンバス全域ぜんいきの掌握しょうあくをねらって再ふたたび大だい規模きぼな攻撃こうげきを仕掛しかけてくるとみて警戒けいかいを強つよめています。

相次あいつぐミサイル攻撃こうげきキーウの学校がっこうでは地下ちか室しつを教室きょうしつに

ロシア軍ぐんの攻撃こうげきによってウクライナでは連日れんじつ防空ぼうくう警報けいほうが発令はつれいされ、そのたびに市民しみんはシェルターや地下鉄ちかてつの駅えきなどより安全あんぜんな場所ばしょへの避難ひなんを余儀よぎなくされています。

こうした中なか、学校がっこうでは子こどもたちの安全あんぜんを確保かくほしながら教育きょういくを続つづける取り組とりくみが進すすめられています。5歳さいから17歳さいまでのおよそ150人にんが学まなぶキーウ市内しないの私立しりつ学校がっこうでは、防空ぼうくう警報けいほうが出でた際さいでも授業じゅぎょうが続つづけられるよう地下ちかにある更衣こうい室しつなどのスペースをシェルターとして活用かつようし、机つくえを配置はいちして教室きょうしつとして使つかえるようにしました。また、避難ひなんが長期ちょうき化かした場合ばあいに備そなえて食料しょくりょうや水みずを備蓄びちくしています。さらに防空ぼうくう警報けいほうが発令はつれいされた際さい、避難ひなんを呼よびかけるために、子こどもたちにもなじみのあるウクライナの音楽おんがくを流ながし、子こどもたちの心こころへの負担ふたんを軽減けいげんさせようと取り組とりくんでいます。

この日ひも教室きょうしつでは前日ぜんじつの攻撃こうげきを受うけて、子こどもたちに避難ひなんの際さいには慌あわてずに列れつをつくり教科書きょうかしょなど必要ひつような物ものだけを持もって移動いどうするよう呼よびかけ、避難ひなんの手順てじゅんを改あらためて確認かくにんしていました。

ミハイロ・アロヒン校長こうちょうは「戦争せんそうは悲惨ひさんで、各地かくちでウクライナ人じんが亡なくなっていることに心こころが痛いたみます。将来しょうらいのためにも教育きょういくは重要じゅうようなので、私わたしたちは戦時せんじ中ちゅうでも子こどもたちのために教育きょういくを続つづけます」と話はなしていました。

ロシアとバルト三さん国こくの関係かんけい一段いちだんと悪化あっか

27日にちには、ロシア外務省がいむしょうがバルト三さん国こくの1つ、ラトビアの大使たいしに2週間しゅうかん以内いないにロシア国内こくないから退去たいきょするよう通知つうちしたと発表はっぴょうしました。

これに先立さきだち、ラトビア政府せいふはロシアとの外交がいこう関係かんけいを格下かくさげして、ロシアの大使たいしを首都しゅとリガから退去たいきょさせると表明ひょうめいしていました。

バルト三さん国こくでは、エストニアが23日にち、ロシア外務省がいむしょうからモスクワに駐在ちゅうざいする大使たいしの退去たいきょを求もとめる通知つうちを受うけて首都しゅとタリンからロシアの大使たいしを退去たいきょさせると発表はっぴょうしていて、ラトビア政府せいふはエストニアへの連帯れんたいを示しめすとしていました。

ロシア外務省がいむしょうは「バルト三さん国こくの連帯れんたいといった主張しゅちょうは受け入うけいれられない。ラトビア側がわによる外交がいこう関係かんけいの格下かくさげという挑発ちょうはつ行為こういの帰結きけつだ」として対抗たいこう措置そちであることを強調きょうちょうしています。

このほかリトアニアとロシアも去年きょねん4月つき、互たがいの大使たいしを国外こくがい退去たいきょとしていて、外交がいこう関係かんけいが格下かくさげされています。

独どく英えい供与きょうよの戦車せんしゃは訓練くんれん経へて3月末げつまつにもウクライナへ

ウクライナに戦車せんしゃ「レオパルト2」を供与きょうよすることを決きめたドイツ政府せいふは、27日にち、ウクライナ軍ぐんの兵士へいしが戦車せんしゃを扱あつかえるようにするための訓練くんれんを、来月らいげつはじめにドイツ国内こくないで開始かいしする予定よていであることを明あきらかにしました。

訓練くんれんの詳くわしい場所ばしょや内容ないようは発表はっぴょうしていません。

また、戦車せんしゃ「チャレンジャー2」を供与きょうよするイギリスも、26日にち、国防省こくぼうしょうの高官こうかんが来週らいしゅう30日にちからイギリス国内こくないでウクライナ軍ぐんの兵士へいしに対にたいして、戦車せんしゃの操縦そうじゅうや整備せいびについての訓練くんれんを開始かいしする見通みとおしを示しめしました。

ドイツ・イギリス両りょう政府せいふともに戦車せんしゃは3月末げつまつにもウクライナに届とどくとしています。

ロシア国防省こくぼうしょうウクライナ東部とうぶや南部なんぶでロシア軍ぐんが前進ぜんしんと主張しゅちょう

ロシア国防省こくぼうしょうは27日にちの発表はっぴょうで、ウクライナ東部とうぶのドネツク州しゅうや南部なんぶザポリージャ州しゅうの戦線せんせんでロシア軍ぐんが前進ぜんしんを果はたしたと主張しゅちょうしました。

しかし、イギリス国防省こくぼうしょうは27日にち、ウクライナ東部とうぶや南部なんぶでロシア軍ぐんが前進ぜんしんしたとする情報じょうほうがここ数すう日にち、ロシア側がわから相次あいついで発信はっしんされていると指摘してきした上うえで「実際じっさいにロシア軍ぐんが何なんらかの実質じっしつ的てきな前進ぜんしんを果はたした可能かのう性せいは非常ひじょうに低ひくく、軍ぐんが勢いきおいを維持いじしていると見みせるために誤あやまった情報じょうほうをわざと広ひろめている可能かのう性せいがある」と分析ぶんせきしています。

またウクライナ軍ぐんの報道ほうどう担当たんとう者しゃも27日にち、ウクライナの国営こくえい通信つうしんを通をつうじて「敵てきは結局けっきょく、損害そんがいを被こうむって撤退てったいした。控ひかえめに言いっても、ロシア側がわは成果せいかを誇張こちょうしている」と述のべ、ロシア側がわの発表はっぴょうを否定ひていしています。