日銀の
黒田総裁は、3
日の
衆議院の
予算委員会で、
去年12
月に
決めた
金融政策の
修正を
受けて
長期金利が
上昇した
影響で、
日銀が
保有する
国債に8
兆8000
億円の
含み損が
発生したことを
明らかにしました。
この中で黒田総裁は、日銀が保有する国債の時価は去年12月末の時点で555兆3000億円だったと明らかにしました。
国債の時価が帳簿上の評価額を下回る形となり、8兆8000億円の含み損が発生したということです。
日銀は去年9月末の時点で8749億円の含み損が発生したとしていましたが、さらに拡大した形です。
含み損が拡大したのは、日銀が去年12月に大規模な金融政策を修正して、長期金利の変動幅の上限を引き上げたことを受けて、債券市場で国債が売られ価格が下落したことが主な要因です。
日銀は国債を満期まで保有することを前提にしているため、黒田総裁は日銀の財務の健全性については「評価損が拡大しても影響はない」と述べました。
そのうえで黒田総裁は「中央銀行の信認は、適切な金融政策の運営によって物価の安定を図ることで確保されるものだと考えている。財務の健全性にも留意し、適切な政策運営に努めてまいりたい」と述べました。