Báo tiếng Nhật: 【専門家解説】ウクライナ軍事侵攻ロシアのねらいは

【専門せんもん家か解説かいせつ】ウクライナ軍事ぐんじ侵攻しんこうロシアのねらいは

Feb 25, 2022 19:02

Furigana

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうは各地かくちで続つづき、首都しゅとキエフ近郊きんこうでは、キエフへの侵攻しんこうを目指めざすロシア軍ぐんの戦車せんしゃ部隊ぶたいとウクライナ軍ぐんによる戦闘せんとうが続つづいているとみられます。今後こんごの展開てんかいについて、防衛ぼうえい省しょう防衛ぼうえい研究所けんきゅうじょの兵頭ひょうどう慎まき治おさむさんの解説かいせつです。

（動画どうがは2分ふん37秒びょう、データ放送ほうそうではご覧ごらんになれません）

“進撃しんげきスピード速はやくまもなくキエフ陥落かんらくとなるかも”

兵頭ひょうどうさんは25日にち午後ごご7時じ時点じてんのウクライナでのロシアの軍事ぐんじ作戦さくせんの状況じょうきょうについて「ロシア国防省こくぼうしょうは、24日にちに軍事ぐんじ侵攻しんこうを開始かいししてからわずか3時間じかんでウクライナの制空権せいくうけんを取とったと言いっており、わずか1日にちでこれだけの軍事ぐんじ展開てんかいをするというのは、非常ひじょうにスピードが速はやい。3方向ほうこうから戦車せんしゃなどの地上ちじょう部隊ぶたいがウクライナ内部ないぶに迫せまっており、特とくに、ベラルーシから国境こっきょうを越こえる形かたちで南下なんかし、部隊ぶたいが首都しゅとキエフに近ちかづいている。ウクライナ軍ぐんは徹底てってい抗戦こうせんの構かまえを見みせており、非常ひじょうに緊迫きんぱくした状態じょうたいが続つづいている」と話はなしています。

そして「まもなくキエフが陥落かんらくするということになるのではないか。戦闘せんとうがさらに激化げきかした場合ばあいはもう少もうすこしかかるかもしれないが時間じかんの問題もんだいだろう。25日にちにチェルノブイリ原発げんぱつを制圧せいあつしたが、ロシアとしてはウクライナ全土ぜんどを軍事ぐんじ的てきに掌握しょうあくする必要ひつようがあり、地上ちじょう部隊ぶたいを投入とうにゅうし続つづけるだろう」と指摘してきしました。

また、ロシア側がわの意図いとについては、「アメリカメディアの報道ほうどうではゼレンスキー大統領だいとうりょうや側近そっきんを拘束こうそく、または殺害さつがいする計画けいかくを持もってるのではないかと伝つたえられており、ゼレンスキー政権せいけんを打倒だとうし、ロシアの傀儡かいらい政権せいけんを樹立じゅりつするねらいがあるのではないか。その政権せいけんとロシアの間まで中立ちゅうりつ条約じょうやくを締結ていけつすることでウクライナの非ひ武装ぶそう中立ちゅうりつ化かを図はかり、それによってウクライナのNATO加盟かめいを阻止そしするという、プーチン大統領だいとうりょうの思惑おもわくが、ここ一いち日にちで見みえてきたのではないか」と話はなしています。

さらに、ロシアに対にたいする最もっとも厳きびしい経済けいざい措置そちの1つとして注目ちゅうもくされている、SWIFT＝（スウィフト）「国際こくさい銀行ぎんこう間かん通信つうしん協会きょうかい」からのロシアの銀行ぎんこうの排除はいじょについて、兵頭ひょうどうさんは「SWIFTからロシアを除外じょがいするのは、欧米おうべい諸国しょこくの最大さいだいにして最後さいごの切り札きりふだの経済けいざい制裁せいさいだ。今後こんご、プーチン大統領だいとうりょうの行動こうどうは、軍事ぐんじ的てきオペレーションから、ゼレンスキー政権せいけんの打倒だとうという新あらたな政治せいじ工作こうさくにフェーズが移うつる可能かのう性せいがあり、欧米おうべい諸国しょこくとしては最後さいごの切り札きりふだをいま使つかうことはできないだろう」としたうえで「ヨーロッパ諸国しょこくをはじめ、ロシアにエネルギーを依存いぞんする国くには、ロシアがSWIFTから除外じょがいされるとロシアとの貿易ぼうえきを断念だんねんすることになるので非常ひじょうに難むずかしい判断はんだんになる。ロシアの動うごきを制せいするためには欧米おうべい諸国しょこくの結束けっそく、連帯れんたいが問とわれていくことになる」と話はなしています。

サイバー攻撃こうげきは「日本にっぽん国内こくないの企業きぎょうも警戒けいかいを」

一方いっぽう、サイバーセキュリティーの専門せんもん家かは今後こんご、ロシアからのサイバー攻撃こうげきが増ふえるおそれがあるとして、国内こくないの企業きぎょうなどに警戒けいかいを呼よびかけています。

NTTのチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジストの松原まつばら実穂みほ子こさんはロシアからウクライナへのサイバー攻撃こうげきの増加ぞうかだけでなく、各国かっこくが講こうじるロシアへの制裁せいさいへの反発はんぱつとして日本にっぽんも含ふくめた欧米おうべい各国かっこくの金融きんゆう機関きかんなどにサイバー攻撃こうげきが行おこなわれる可能かのう性せいがあり、警戒けいかいが必要ひつようだとしています。

松原まつばらさんは今いまのところ欧米おうべいや日本にっぽんなどへの大だい規模きぼなサイバー攻撃こうげきの情報じょうほうはないとしたうえで、「インターネットに国境こっきょうはなく、広ひろくサービスを提供ていきょうしている企業きぎょうがサイバー攻撃こうげきを受うければサプライチェーンなどを通をつうじてドミノ式しきに悪あく影響えいきょうが世界せかい全体ぜんたいに及およぶ可能かのう性せいがある」と話はなしています。

そのうえで松原まつばらさんは日本にっぽんの企業きぎょうなどが取とるべき対策たいさくについて「ロシアによるサイバー攻撃こうげきやウイルスの拡散かくさんはどこまで広ひろがるか予測よそくしづらい。コロナ禍かで行政ぎょうせいも企業きぎょうもITへの依存いぞんが高たかまっているため社内しゃないシステムなどにぜい弱ぜいじゃく性せいがないかを点検てんけんし、危機きき対応たいおうを見直みなおす必要ひつようが高たかまっている」と話はなしています。