およそ200の国と地域の1万1000以上の金融機関が国をまたぐ貿易などの決済や送金に使うシステムで、1日当たり4200万件の送金情報を取り扱っています。
決済額は1日当たり5兆ドル、日本円でおよそ575兆円にのぼります。
SWIFTを利用できなくなると、その国の企業は、貿易の決済が困難になるため、アメリカはこれまでたびたび経済制裁にSWIFTからの除外を盛り込んできました。
2012年には欧米の経済制裁でイランがSWIFTから排除され、この年のイラン経済のGDP=国内総生産の成長率がマイナス7.4%になるなど、深刻な景気低迷に陥りました。 欧米各国の説明によりますと、今回の制裁には、ウクライナ情勢を受けてすでに制裁を科したロシアの銀行が含まれるとしていて、大手銀行などが対象になるとみられます。 また、制裁を確実に実施するためにロシアの中央銀行が外貨準備を活用するなどして効果を弱めることができなくなるよう規制するとしています。
市場では、すでに高止まりしている原油や天然ガスの価格がさらに上昇するおそれがあると指摘されているほか、ロシアから多くの天然ガスなどを輸入するヨーロッパの国にとっては、仮に輸入代金の決済が滞れば供給に影響が及びかねません。 アメリカの政府高官はこうした打撃をできるかぎり避けるための対応を検討し、数日以内に制裁を実施するとしていて、ヨーロッパ経済などへの影響を抑えつつ、ロシアに対して実効性を伴う形で強い圧力をかけられるのかが焦点になります。 一方、今回の制裁によってロシアが金融面でも中国との結び付きを強めて別のネットワークの構築を強化していくきっかけになるという警戒も出ています。
そして、SWIFTから締め出す対象となる銀行については「欧米がすでに制裁を科している銀行が最初に検討されるだろう」と述べました。 また、今回の措置が、ロシアとエネルギーに関わる取り引きをしている国々に影響を及ぼさないようにする必要があるとして「われわれはどの銀行を通じてエネルギー関連の大部分の取り引きが行われているかを知っており、そうしたところを選ばないこともできる」と述べました。 一方、この高官は、中国がロシアが被る影響を和らげるために支援することは考えにくいとの見方を示しました。
イギリスは各国が協調して実施する必要があると呼びかけていましたが、天然ガスなどの輸入でロシアに依存する国の中にはエネルギー調達への懸念から慎重な国も少なくありませんでした。 しかし、これまで慎重だったドイツは26日、ベアボック外相とハーベック経済・気候保護相が連名でツイッターに投稿し、「狙いを絞った機能的な制限が必要だ」として、各国に歩調を合わせる姿勢を示しました。 また、イタリアとハンガリーも賛同する姿勢に転じていました。 ロシアの一方的な軍事侵攻に対し国際社会でより厳しい制裁を求める声が広がる中、ドイツなどの国々が賛同に転じたことで、欧米の合意につながったものとみられます。
締め出しでロシア経済に大きな打撃を与えるねらい
ロシア排除で世界各国にも影響が
米バイデン政権高官「戦争を選んだ結果だ」
ドイツなどが慎重姿勢を転換