高速道路での
最高速度をめぐっては、
大型トラックなどを
除き
順次、
引き上げられてきました。
高速道路の法定速度は道路交通法の施行令で定められていて、普通乗用車は時速100キロ以下ですが、車体の性能向上などにより、昭和40年に大型バスなども同じ100キロ以下に引き上げられました。
このほか、都道府県公安委員会の個別の決定に基づいて、新東名高速道路など12の区間で普通乗用車などの最高速度は120キロに緩和されるなどの措置もとられています。
一方、車両の総重量が8トン以上のトラックなどについては、積み荷の重さで車体のバランスが取りづらいことなどから、これまで引き上げられたことはありませんでした。
こうした中、近年は自動ブレーキといった新たな技術によってより安全に運転できるようになっているなどとして、先月開かれた「2024年問題」に関する関係閣僚会議で最高速度を引き上げる方針が政府から示されました。
去年は、高速道路上で大型トラックなどが絡む死亡事故が24件発生していて、警察庁は最高速度の引き上げによる安全への影響などを踏まえて検討会で具体的な議論を進めていく方針です。
警察庁 露木長官「年内をめどに提言」
警察庁の露木康浩長官は定例の会見で、「検討にあたっては高速道路における大型貨物自動車の事故件数が平成23年をピークに減少傾向にある一方で、大型貨物自動車の事故は死亡事故などの重大事故につながりやすいことも踏まえる必要がある。車両の安全装置として衝突被害を軽減するブレーキが普及しつつある中で、速度規制の在り方について有識者にご意見を頂き、年内をめどに提言を取りまとめたい」と話していました。