ドイツでは6
日、ことし2
月の
総選挙で
勝利した
中道右派「キリスト
教民主・
社会同盟」のメルツ
氏が
首相に
就任し、
新政権を
発足させました。
在德國,6日,由在今年2月大選中獲勝的中道右派「基督教民主-社會聯盟」的梅爾茨先生就任首相,並組建了新政府。
しかし、首相選出にあたり議会の1回目の投票では選ばれない異例の事態となり、出ばなをくじかれ、大きな打撃を受けたとの見方も出ています。
然而,在首相選舉中,議會第一次投票未能選出首相,這是極為罕見的情況,因此也有觀點認為這讓他一開始就受挫,遭受了重大打擊。
ドイツの連邦議会では6日、中道右派の「キリスト教民主・社会同盟」のメルツ氏を新たな首相に選出する投票が行われました。
在德國聯邦議會於6日舉行投票,選出了中間偏右的「基督教民主-社會聯盟」的梅爾茨先生為新任總理。
「キリスト教民主・社会同盟」は連立を組む中道左派の「社会民主党」と過半数の議席を確保していますが、1回目の投票では賛成が過半数にわずかに足らず、選ばれませんでした。
「基督教民主·社會聯盟」與組成聯合政府的中道左派「社會民主黨」雖然確保了過半數的議席,但在第一次投票中,贊成票僅差一點未達過半,未能當選。
ドイツでは歴代の首相が1回目の投票で選出されなかったことはなく、異例の事態となりました。
在德國,歷代總理從未在第一次投票中未被選出,這次成為了異例的狀況。
投票は無記名で行われましたがドイツのメディアはメルツ氏がことし1月、移民政策の厳格化のため極右団体「ドイツのための選択肢」と議会で協力したことに反発した与党議員が造反した可能性があるという見方を伝えています。
投票是以無記名方式進行的,但德國媒體報導,有執政黨議員可能因反對梅爾茨今年一月在議會與極右團體「德國另類選擇黨」合作以加強移民政策而倒戈。
このあと各党は対応を協議して再び投票を行った結果、メルツ氏は首相に選ばれました。
隨後,各政黨協商對策並再次進行投票,結果梅爾茨先生被選為首相。
メルツ氏はその後、議会で宣誓して就任し、新政権を発足させました。
そして、記者団に「新政権はこの国の問題を解決できると確信している」と決意を述べました。
然後,他向記者團表示:「我相信新政府能夠解決這個國家的問題。」
メルツ氏はこれまで就任初日から活動を始めるとして、7日には隣国フランスなどの訪問も予定し、政治空白が続いてきたドイツの変化をアピールしたい考えを示していました。
梅爾茨先生表示,他將從就任第一天開始展開活動,並計劃於7日訪問鄰國法國等地,表達希望展現持續政治空白後德國即將迎來變化的想法。
ドイツのメディアはメルツ氏が出ばなをくじかれ、大きな打撃を受けたとの見方も伝えていて政権運営への影響が予想されます。
德國媒體也報導稱梅爾茨先生在一開始就被潑了冷水,受到了重大打擊,預計這將對政權運作產生影響。
ドイツの新たな首相に就任したフリードリヒ・メルツ氏は69歳。
ことし2月の連邦議会選挙で、中道右派の「キリスト教民主・社会同盟」の首相候補となり、低迷する経済の立て直しや移民政策の厳格化を訴え、党の4年ぶりの政権復帰を実現しました。
在今年二月的聯邦議會選舉中,他成為中道右派「基督教民主暨社會聯盟」的首相候選人,主張振興低迷的經濟及嚴格移民政策,實現了該黨睽違四年的重新執政。
ショルツ前首相が率いる連立政権が内部の対立を繰り返し政治が停滞したことを踏まえ、政治を安定させヨーロッパの大国として役割を果たすと強調しています。
鑒於由前首相蕭爾茨領導的聯合政府內部衝突不斷,導致政治停滯,他強調將致力於穩定政治,並作為歐洲大國發揮作用。
メルツ氏はかつてメルケル元首相との党内の権力争いに敗れ、2009年には政界からいったん退きました。
梅爾茨先生曾在黨內權力鬥爭中敗給前總理梅克爾,並於2009年一度退出政界。
その後、弁護士として国際的な法律事務所に籍を置いて大企業に助言を行うなど、国内外でビジネスの経験を積んだあと、2021年に議員に復帰しました。
之後,他以律師身份在國際法律事務所任職,為大型企業提供諮詢,並在國內外累積了商業經驗,於2021年重返議員職位。
また、政治家としてはメルケル氏やショルツ氏とは異なり前面に出るのを好み、リスクを冒すことをいとわず政策を進めるタイプだと評価されています。
此外,作為政治家,他與梅克爾和蕭爾茨不同,喜歡站在前線,並且被評價為不畏風險、積極推動政策的類型。
その1つの例とされているのが、メルツ氏が選挙後のことし3月、議会で実現させた改革です。
被認為是一個例子的,就是梅爾茨先生在今年三月選舉後於議會實現的改革。
メルツ氏は、アメリカのトランプ政権によるヨーロッパの防衛への関与が不透明になる中、ロシアの脅威などに対抗するためには、国防費の大幅な増額が不可欠だと訴え、各党に協力を呼びかけて憲法にあたる「基本法」を改正しました。
梅爾茨先生主張,在美國川普政府對歐洲防衛的參與變得不明朗之際,為了對抗來自俄羅斯等方面的威脅,大幅增加國防預算是不可或缺的,並呼籲各黨合作,修訂作為憲法的「基本法」。
これによって、国防費の大幅な引き上げが可能になりましたが、メルツ氏は選挙戦で財政規律を堅持する姿勢を示し、法改正はしないと主張していたため、批判も浴びています。
這使得大幅提升國防預算成為可能,但由於梅爾茨先生在選舉戰中展現了堅持財政紀律的立場,並主張不會進行法律修正,因此也遭到了批評。
また、ことし1月には、当時の政府に対して移民政策の厳格化を求める決議案を極右団体、「ドイツのための選択肢」と協力して可決させ、ナチスの過去から、主要政党が極右勢力とは協力しないというタブーを破ったとして、大規模な抗議集会が起きるなど反発が広がりました。
此外,今年1月,極右團體「德國選擇黨」與當時政府合作通過了一項要求收緊移民政策的決議案,打破了自納粹時代以來主要政黨不與極右勢力合作的禁忌,這引發了大規模抗議集會等廣泛反彈。
メルツ氏についてドイツ政治に詳しいフライブルク大学のウーベ・ワークシャール教授は「自信や確信に満ち、常に首相になりたいと考えてきた。
關於梅爾茨先生,熟悉德國政治的弗萊堡大學烏韋·瓦克沙爾教授表示:「他充滿自信和信念,一直以來都想成為總理。」
力強いリーダーを
目指している」と
指摘します。
一方で「政策を国民に説明するよりよい方法を見つけるべきかもしれない」とも話し、国民への説明を尽くすことが首相として成功するカギになるという見方も示しています。
另一方面,他也表示「也許應該找到比現在更好的方法向國民說明政策」,並指出,充分向國民說明將成為作為首相成功的關鍵。
メルツ氏側近 安全保障政策を転換 徴兵制再開検討も示唆
ドイツの新たな首相に就任したメルツ氏の側近がNHKのインタビューに応じ「アメリカがドイツとヨーロッパの安全を保証し続けることを前提にはできない」と述べ、これまでの安全保障政策を転換して軍備の強化を進め、徴兵制の再開を検討する可能性も示唆しました。
梅爾茨先生的親信接受NHK採訪時表示:「不能以美國會持續保障德國及歐洲安全為前提」,暗示將轉變以往的安全保障政策,加強軍備,並有可能考慮恢復徵兵制。
NHKのインタビューに応じたのはメルツ氏の側近の1人で新政権の閣僚、首相府長官を務めることになるトルステン・フライ氏です。
接受NHK採訪的是梅爾茨先生的親信之一、即將成為新政府閣員兼首相府長官的托爾斯滕·弗賴先生。
まず、メルツ氏について「政治だけでなくビジネスの世界でも豊富な経験を積んでいる。
首先,梅爾茨先生不僅在政治領域,還在商業界積累了豐富的經驗。
非常に
実行力があり、
問題に
正面から
向き合う、いま
求められるリーダーだ」と
評価しました。
他被評價為「非常有執行力,能夠正面面對問題,是當前所需要的領導者」。
また、新政権が国防力の大幅な強化を掲げていることを巡っては「アメリカがドイツとヨーロッパの安全を保証し続けることを前提にはできない」と述べ、これまでの安全保障政策の転換が必要だとして、アメリカ抜きでもロシアの脅威に対抗できるよう軍備の強化を進める方針を示しました。
此外,針對新政府提出大幅強化國防力量,他表示:「不能再以美國會持續保障德國和歐洲的安全為前提」,認為有必要轉變以往的安全保障政策,並表明將推動軍備強化,即使沒有美國也能對抗俄羅斯的威脅。
そして、トランプ政権から支出が少ないと批判されてきた国防費を大幅に引き上げ、東西冷戦当時の西ドイツが支出していたGDP=国内総生産の3%以上も視野に入れているとして「ヨーロッパは戦時下にある。
然後,大幅提高了自川普政府以來一直被批評為支出過少的國防預算,甚至將當年東西冷戰時期西德所支出的國內生產總值(GDP)3%以上納入考量,表示「歐洲正處於戰爭時期」。
ウクライナで
明らかなように
国際法とルールに
基づく秩序を
将来にわたって
維持するため、より
多くのことをしなければならない」と
述べました。
「正如在烏克蘭所明顯展現的那樣,為了在未來維持基於國際法與規則的秩序,我們必須做得更多。」
ヨーロッパ各国がアメリカ抜きでロシアの脅威に対抗するにはあわせて30万人の兵士が足りないとの分析もあるなか、フライ氏は「志願を基本とした勧誘の取り組みを始めるが、うまくいかなければ、ほかの選択肢を議論しなければならない」と述べ、徴兵制の再開を検討する可能性も示唆しました。
有分析指出,若歐洲各國在沒有美國協助的情況下對抗俄羅斯威脅,兵力將短缺約30萬人。對此,弗賴先生表示:「我們會以志願為基礎開始招募工作,但如果進展不順利,就必須討論其他選項。」他也暗示有可能重新考慮徵兵制的實施。
一方、国内経済の立て直しについては「企業の競争力を取り戻すため、電気やエネルギー料金を恒常的に下げる必要がある。
另一方面,關於重振國內經濟,必須為了恢復企業的競爭力,持續降低電力及能源費用。
法人税もOECD=
経済協力開発機構の
加盟国の
平均よりも
非常に
高く、さらなる
措置が
必要だ」として
エネルギー価格の
抑制や
減税を
進めるとしています。
法人稅也遠高於OECD(經濟合作與發展組織)成員國的平均水準,因此認為還需要進一步的措施,並表示將推動抑制能源價格和減稅。
さらに、支持の拡大が続く極右団体の「ドイツのための選択肢」について「国内のさまざまな問題を解決できなければ、『ドイツのための選択肢』は躍進し続けるだろう。
此外,對於支持度持續擴大的極右團體「德國另類選擇黨」,他表示:「如果無法解決國內的各種問題,『德國另類選擇黨』很可能會持續壯大。」
新政権はことばによってではなく
行動で
評価される。
成功すれば、『ドイツのための
選択肢』に
対抗できる」と
述べ、
内外の
課題で
成果を
出し、
勢いを
止めたいとしています。
如果成功的話,就能對抗「德國另類選擇黨」,他表示希望在國內外課題上取得成果,遏止其氣勢。