(終助)
〔願望を表す終助詞「が」に詠嘆を表す終助詞「な」が付いてできたもの。 上代の「がも」に代わって, 中古以降用いられるようになった語〕
(1)体言または体言に助詞の付いたものに付いて, 願望の意を表す。 …がほしいなあ。 …があってくれたらなあ。
「さらむ者~。 使はむとこそおぼゆれ/枕草子 300」「あぱれ, よからうかたき~。 最後のいくさしてみせ奉らん/平家 9」
(2)命令または禁止を表す文に付いて, 第三者の動作の実現を願う意を表す。 中世以降の用法。 …てほしいなあ。 …てくれたらなあ。
「橋へまはれば人が知る, 湊の川の塩がひけ~/閑吟集」「早ういね~, いね~, ともがけど, いぬる気色なく/浄瑠璃・今宮心中(中)」
〔上代における願望の終助詞「もがも」は, 平安時代には「もがな」の形で用いられたが, 「もがな」は「も‐がな」と意識されたところから, 平安時代の半ば以降, 「がな」が切り離されて用いられるようになり, 中世以降は「がな」がひろく用いられるに至った〕