〔上代語「まをす」の転〕
(1)「言う」の謙譲語。 動作の及ぶ相手を敬っていう。
「私は田中と~・します」「父がこう~・しました」
(2)「言う」の丁寧語。 聞き手を敬っていう。
「昔から『急がば回れ』と~・しますが…」
(3)「言う」の尊大語。 下位者が「言う」行為を上位者が低めて表現する。
「冗談を~・すな」「名を~・せ/狂言・昆布柿」
(4)「願う」「請う」などの謙譲語。 (ア)神仏にお願い申し上げる。
「母君の御行くへを知らむと, よろづの神仏に~・して/源氏(玉鬘)」(イ)所望申し上げる。 「いけずきを~・さばやとは思へども/平家 9」
(5)「する」「行う」の謙譲語。
「かねてぞんじたらば, 路次でお茶なりと~・さう物を/狂言・餅酒」
(6)(補助動詞)
「お」「御(ゴ)」を冠した動詞の連用形や動作性の体言の下に付いて, 動作の対象に対する敬意を表す。 …いたす。 もうしあげる。
「車でお宅までお送り~・します」「会合への出席は御遠慮~・します」
〔(1)(2)(6)は, 現代語では「ます」を伴って用いるのが普通〕
‖可能‖ もうせる