※一※ (動サ四)
(1)「ある」「いる」の尊敬語。 いらっしゃる。 おありになる。
「万代に~・し給ひて天の下申し給はね朝廷(ミカド)去らずて/万葉 879」
(2)「行く」「来る」の尊敬語。 お出かけになる。 おいでになる。
「家思ふとこころ進むな風守り好くして~・せ荒しその路/万葉 381」「右大将の宇治へ~・すること, 尚絶えはてずや/源氏(浮舟)」
(3)(補助動詞)
(ア)(「…にいます」「…にています」の形で名詞を受けて)…でいらっしゃる。
「吾(ア)が大国主, 汝(ナ)こそは男(オ)に~・せば/古事記(上)」(イ)動詞・形容詞・形容動詞の連用形に付いて, 尊敬の意を表す。 「平らけく親は~・さね/万葉 4408」「はしきよし君はこのころ嘆かひ~・す/万葉 4214」
※二※ (動サ変)
{※一※}に同じ。
「かかる道はいかでか~・する/伊勢 9」「などか久しく~・せぬ/三宝絵詞(中)」
〔活用は上代は四段。 平安時代には四段とともにサ変が併用され, 未然形「いませ」, 連体形「いまする」, 命令形「いませよ」の例があらわれるが, 連用形「いませ」の形は自動詞にはない〕
※三※ (動サ下二)
他動性の動作の及ぶ人に対する敬意を表す。 おいでにならせる。 いらっしゃるようにさせる。
「他国(ヒトクニ)に君を~・せて何時までか/万葉 3749」