京都大学iPS
細胞研究所に
所属する
助教が
去年発表した
論文で、データの
ねつ造などの
不正を
行ったと
認定された
問題で、
研究所はこの
助教が
関係したほかの
1本の
論文についても
不正がなかったか
調査を
行うことにしています。
京都大学は
22日、iPS
細胞研究所の
山中伸弥所長らが
出席して
会見を
開き、
去年2月、iPS
細胞から
脳の
血管の
組織を
作り出すことに
成功したと
発表した
論文の
11の
図に
ねつ造と
改ざんがあり、
所属する
山水康平助教が
不正を
行ったと
認定したことを
公表しました。
この助教は以前、京都大学の別の研究所に所属していた際、iPS細胞研究所の研究者らと共に論文1本を発表していることから、iPS細胞研究所はこの論文についても不正がなかったか調べることにしています。
京都大学によりますと、iPS細胞研究所では所属する研究者の研究データを記した実験ノートを知的財産の担当部署に定期的に提出させてチェックを受けることになっていましたが、ノートの内容まで十分に確認していなかったため不正を見抜けなかったとしていて、今後は内容をチェックする態勢を整えたいとしています。
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は「不正を防げなかったことに無力感を感じています」と謝罪し、報道陣から所長を辞任する考えがあるかを質問されたのに対して「その可能性も含めてどういう形で責任をとるのか検討したい」と述べました。