アメリカの
議会上院の
与野党の
幹部は、
来月8日までの
暫定予算案を
可決させることで
合意し、トランプ
大統領の
就任から
1年となった
今月20日以降続いていた、
政府機関の
一部閉鎖の
解除に
向けて
前進しました。アメリカでは、
移民政策などをめぐる
与野党の
対立によって
議会上院で
新たな
予算案を
可決できず、トランプ
大統領の
就任から
1年となった
今月20日以降、
政府機関が
一部閉鎖される
事態になっています。
議会上院の与野党の幹部は閉鎖から3日目となる22日、民主党が求めていた不法移民の救済策をめぐり、共和党が一定の譲歩をしたことなどから、来月8日までの暫定予算案を可決することで合意しました。
このあと22日中に、議会の上下両院で暫定予算案の採決を行うことで調整が進められていて、政府機関の一部閉鎖の解除に向けて前進しました。
ただ、ことし9月までの今年度の予算はまだ成立しておらず、改めて短期間の暫定予算を組んで、ひとまず問題を先送りした形です。
ホワイトハウスのサンダース報道官は22日の記者会見で、「民主党がわれわれとの取り引きを受け入れたことを歓迎している」と述べ、上下両院が予算案を可決すればトランプ大統領が署名して成立させるという見通しを示しました。
首都ワシントンでは…
政府機関の閉鎖の影響で首都ワシントンでは22日、多くの見学客を受け入れる連邦議会議事堂のビジターセンターが閉館となり、ふだんのにぎわいとは一転して、閑散としていました。
また、蔵書数が1億6000万冊余りで、世界最大規模の図書館として知られる議会図書館でも、入口に閉館を告げる貼り紙が貼られ、知らずに訪れた観光客などが落胆した表情を浮かべていました。
初めてアメリカを訪れたというブラジル人の男性は、「この図書館が目当てだったので残念です」などと話していました。
一方、前回の政府機関の閉鎖では閉館となったスミソニアン博物館は、見学客を受け入れていて、施設によって対応にばらつきがあります。
孫とともにスミソニアン博物館を訪れた男性は、「誕生日の孫が楽しみにしていたので、うれしいですが、議会が折り合えずに多くの人が影響を受けていることは悲しいことです」と政府機関の一部閉鎖を回避できなかった与野党の対応を嘆いていました。
また、子連れの女性は、「今回の責任はトランプ大統領にあります。大統領はみずからの要求や妥協点をあいまいにしたままでした」と話し、トランプ大統領の指導力不足が今回の事態を招いたと厳しく批判していました。