自動じどう運転うんてん事故じこ 自賠責しばいせき保険ほけん大枠おおわく方針ほうしんまとまる

Easy Japanese news
Jan 27, 2018 16:01
Furigana
Japanese newspaper
実用じつようせま自動じどう運転うんてんくるま事故じここした場合ばあい保険ほけんきんあつかいについて、国土こくど交通こうつうしょう研究けんきゅうかい大枠おおわく方針ほうしんをまとめました。自賠責しばいせき自動車じどうしゃ損害そんがい賠償ばいしょう責任せきにん保険ほけんは、これまでとおなじように保険ほけんきん支払しはらいますが、事故じこ原因げんいんがシステムの欠陥けっかんにあった場合ばあいは、自動車じどうしゃメーカーなどに損害そんがい賠償ばいしょうもとめる内容ないようとなっています。自動じどう運転うんてんちゅうくるま事故じここした場合ばあい自賠責しばいせき保険ほけん対応たいおうはまだまっていないため、国土こくど交通こうつうしょう有識者ゆうしきしゃによる研究けんきゅうかい大枠おおわく方針ほうしんはじめてまとめました。

それによりますと、ドライバーが操作そうさをしていない自動じどう運転うんてんちゅう事故じこでも、普通ふつうくるまおなじように保険ほけんきん支払しはらうとしています。ただ、事故じこ原因げんいんくるま交通こうつうインフラのシステムの欠陥けっかんにあった場合ばあいは、保険ほけん会社かいしゃが、くるま部品ぶひんのメーカーや通信つうしん会社かいしゃなどに損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅうできるようにします。

そして、事故じこくわしい原因げんいん調査ちょうさできるように、自動じどう運転うんてん走行そうこうちゅうくるまのスピードやハンドル操作そうさなどを記録きろくできる装置そうち整備せいび活用かつようすすめるとしています。

また、自動じどう運転うんてんのシステムに外部がいぶからの不正ふせいなアクセスがあって事故じこきた場合ばあいなどにも、被害ひがいしゃ救済きゅうさいできるようにする方針ほうしんしめされています。

政府せいふぜろねんをめどに高速こうそく道路どうろなどでの完全かんぜん自動じどう運転うんてん実用じつよう目指めざしていて、それまでに保険ほけんあつかいなどをかためることが課題かだいになっています。

研究けんきゅうかい座長ざちょうをつとめる東京とうきょう大学だいがく落合おちあい誠一せいいち名誉めいよ教授きょうじゅは「事故じこ被害ひがいしゃ的確てきかく救済きゅうさいする環境かんきょう整備せいびし、いよいよ実現じつげんする自動じどう運転うんてんそなえたい」とはなしています。

自動じどう運転うんてん技術ぎじゅつ開発かいはつ状況じょうきょう

世界せかい自動車じどうしゃメーカーが開発かいはつにしのぎをけず自動じどう運転うんてん技術ぎじゅつは、機能きのうによってレベルいちからまでいつつの段階だんかいかれています。

このうち、カメラやセンサーが障害しょうがいぶつ認識にんしきして自動じどうでブレーキをかけるレベルいち技術ぎじゅつなどは、すでに実用じつようされています。

政府せいふは、つぎ段階だんかいとしてぜろぜろねんまでに高速こうそく道路どうろなどを自動じどう運転うんてんし、緊急きんきゅうにはドライバーが操作そうさをする「レベルさん」を実用じつようさせ、ぜろねんには高速こうそく道路どうろなどで完全かんぜん自動じどう運転うんてんをする「レベルよん」の実用じつよう目指めざしています。

各国かっこく保険ほけんあつか検討けんとうすす

国土こくど交通こうつうしょうによりますと、自動じどう運転うんてん技術ぎじゅつ開発かいはつすすむのにわせて、世界せかい各国かっこく事故じこきたさい保険ほけんあつかいが検討けんとうされています。

このうちドイツでは、日本にっぽん自賠責しばいせきに当にあたる強制きょうせい保険ほけん制度せいどがあり、自動じどう運転うんてんちゅう事故じこでもおなじように保険ほけんきん支払しはらい、くるまやインフラのシステムに欠陥けっかんがあった場合ばあいは、メーカーがわ損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅうできる仕組しくみにすることをめています。さらに、事故じこきた場合ばあいに、ひと運転うんてんしていたのか、自動じどう運転うんてんちゅうだったのかを判別はんべつできるシステムの導入どうにゅうすすめています。

またイギリスでも、強制きょうせい保険ほけん仕組しくみが自動じどう運転うんてんくるま事故じこにも対応たいおうできるよう制度せいど検討けんとうしています。

自動車じどうしゃ保険ほけんには強制きょうせい加入かにゅうである自賠責しばいせきくわえて、ドライバーが任意にんい加入かにゅうする自動車じどうしゃ保険ほけんもあります。

日本にっぽん損害そんがい賠償ばいしょう保険ほけん協会きょうかい」によりますと、緊急きんきゅうにはひと責任せきにんって操作そうさする「レベルさん」までのくるまであれば、現在げんざい保険ほけん商品しょうひんでも対応たいおう可能かのうだということです。

ただ、自動じどう運転うんてんくるま事故じここした場合ばあい刑事けいじ責任せきにんふくめてドライバーとメーカーなどのどちらに責任せきにんもとめるべきかは、法律ほうりつ整備せいび十分じゅうぶんすすんでいないということです。

このため政府せいふはことしはるにも自動じどう運転うんてん実用じつようそなえて、どのようなほう整備せいび必要ひつようなのかをまとめた「制度せいど整備せいび大綱たいこう」を策定さくていすることにしています。

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