WTO=
世界貿易機関の
新しい事務局長にナイジェリアの
元財務相が
選ばれ、
およそ半年にわたる
トップ不在の
状況が
解消されることになりました。WTOは15
日、
加盟国の
臨時の
会合を
開き、
新しい事務局長にナイジェリアのオコンジョイウェアラ
氏を
選びました。
オコンジョイウェアラ氏はナイジェリアの財務相や外相、そして世界銀行でナンバーツーの専務理事を歴任したことで知られ、WTOのトップに女性として、またアフリカの出身者として初めて就くことになります。
WTOでは加盟各国の合意で事務局長を選びますが、アメリカのトランプ前政権が韓国の候補者を推したためこう着状態に陥りました。
しかし今月、韓国の候補者が立候補を取り下げ、バイデン新政権も方針を変えたことで決着に至りました。
就任は来月1日の予定で、自由貿易体制の中心となる国際機関で去年8月の前事務局長退任後、およそ半年続いてきたトップ不在の状況が解消されることになりました。
オコンジョイウェアラ氏は会合で「新型ウイルスの感染拡大で経済が打撃を受ける今こそ開発途上国を含むすべての加盟国が公正な貿易ができるよう国際的な連携を強化しなくてはならない」と述べました。
WTOでは貿易紛争の解決にあたる「上級委員会」で委員を選出できず機能停止に陥っているほか、今の貿易問題に沿った改革が求められていて、新しいトップのもと多くの課題への早急な対応が求められることになります。