日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（24日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうは開始かいしから２にか月かげつになります。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる24日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

“東部とうぶハルキウ民間みんかん施設しせつに攻撃こうげき 1人にん死亡しぼう”ウクライナ公共こうきょう放送ほうそう

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそうは動画どうが投稿とうこうサイトのユーチューブで現地げんちの状況じょうきょうを国内外こくないがいに英語えいごで発信はっしんしていて、23日にちに新あらたな動画どうがを公開こうかいしました。

このうち東部とうぶハルキウでは22日にち、民間みんかん施設しせつに攻撃こうげきがあり、住宅じゅうたく地ちや倉庫そうこなどが被害ひがいを受うけ、1人にんが死亡しぼうし6人にんがけがをしたと伝つたえています。

映像えいぞうでは消防しょうぼう隊員たいいんが活動かつどうする様子ようすや骨組ほねぐみがあらわになった建物たてものなどが映うつっています。

また16日にち、ミコライウの原子力げんしりょく発電はつでん所しょ付近ふきんに設置せっちされた監視かんしカメラに記録きろくされた映像えいぞうとして、ロシア軍ぐんが発射はっしゃしたとみられるミサイルが上空じょうくうを飛とんでいく様子ようすを伝つたえています。

原発げんぱつの近ちかくを黒くろい飛行ひこう体たいが猛もうスピードで飛とんで行いく状況じょうきょうに「脅威きょういが高たかかった」と指摘してきしています。

一方いっぽう、24日にちの復活ふっかつ祭さいにあわせて伝統でんとうの「イースターブレッド」が、ウクライナ軍ぐんの兵士へいしや避難ひなんしている人ひとに届とどけられるという話題わだいも伝つたえていて、女性じょせいたちが生地きじを作つくったり、子こどもたちが仕上しあげの飾かざりつけをしたりして準備じゅんびを進すすめる様子ようすが紹介しょうかいされていました。

プーチン大統領だいとうりょう復活ふっかつ祭さいのミサに参列さんれつ

ロシアの首都しゅとモスクワ中心ちゅうしん部ぶにあるロシア正教せいきょう会かいの大だい聖堂せいどうでは、キリストの復活ふっかつを祝いわう24日にちの復活ふっかつ祭さいにあわせてミサが執り行とりおこなわれました。

ミサにはプーチン大統領だいとうりょうがろうそくを手てに参列さんれつし、ロシア正教せいきょう会かいトップのキリル総そう主教しゅきょうらがささげる祈いのりにあわせて大勢たいせいの信者しんじゃとともに十字じゅうじを切きるなどしていました。

南部なんぶオデーサでミサイル攻撃こうげき 8人にん死亡しぼう

ウクライナの地元じもとメディアは、ロシア軍ぐんが23日にち、南部なんぶオデーサの住宅じゅうたくや軍事ぐんじ施設しせつに対にたいしてミサイル攻撃こうげきを行おこなったと伝つたえました。

オデーサのトゥルハノフ市長しちょうはこの攻撃こうげきで生後せいご3か月かげつの女の子おんなのこを含ふくむ8人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたとSNS上じょうで明あきらかにしました。

ロイター通信ろいた-つうしんが配信はいしんした映像えいぞうでは高層こうそうビルから煙けむりがあがり、救急きゅうきゅう車しゃや消防しょうぼう車しゃが集あつまっている様子ようすが確認かくにんできます。

夫おっと不在ふざいの復活ふっかつ祭さい「無事ぶじに目めが覚さめるだけで十分じゅうぶん」

キリスト教きょうのウクライナ正教せいきょう会かいではことしは24日にちがキリストの復活ふっかつを祝いわう復活ふっかつ祭さいにあたり、それを前まえに首都しゅとキーウの教会きょうかいでは23日にち、伝統でんとうのケーキや生命せいめいの象徴しょうちょうとして鮮あざやかに色いろづけされたゆで卵たまごを持ち込もちこむ人ひとたちの姿すがたが見みられました。

しかし、地元じもとの人ひとによりますと、多おおくの市民しみんが国内外こくないがいに避難ひなんしているため、ことしは教会きょうかいを訪おとずれる人ひとがかなり少すくないということです。

2歳さいの娘むすめや、夫おっとの両親りょうしんとともに教会きょうかいを訪おとずれたアナスタシヤさん（29）は夫おっとが兵士へいしとして戦地せんちにいるということで「夫おっとが一緒いっしょにいればもっとよい復活ふっかつ祭さいになったでしょう。今いまは、毎朝まいあさ、無事ぶじに目めが覚さめるだけで十分じゅうぶんでほかに望のぞむことはありません」と話はなしていました。

また、アナスタシヤさんの夫おっとの父親ちちおやは「多おおくの人ひとが亡なくなり、さらに犠牲ぎせい者しゃがどれだけ増ふえるかもわからず、悲かなしみを伴ともなう復活ふっかつ祭さいになっています。勝利しょうりを祈いのり信しんじています」と話はなしていました。

軍事ぐんじ侵攻しんこうから2か月かげつ

ロシアがウクライナに軍事ぐんじ侵攻しんこうしてから24日にちで2か月かげつとなります。

ロシア軍ぐんは首都しゅとキーウの早期そうき掌握しょうあくを断念だんねんしたあと、東部とうぶでの作戦さくせんを強化きょうかしていて、21日にちには要衝ようしょうのマリウポリを掌握しょうあくしたと宣言せんげんしました。

ロシア軍ぐんは作戦さくせんが「第だい2段階だんかい」に入はいったとして、大だい規模きぼな戦闘せんとうに向むけた部隊ぶたいの移動いどうを進すすめていて、ロシア国防省こくぼうしょうは23日にち、東部とうぶ各地かくちをミサイルなどで攻撃こうげきしたと発表はっぴょうしました。

プーチン大統領だいとうりょうは、旧きゅうソビエトが第だい2次じ世界せかい大戦たいせんでナチス・ドイツに勝利しょうりした来月らいげつ9日にちの「戦勝せんしょう記念きねん日び」に向むけ、今回こんかいの軍事ぐんじ侵攻しんこうの成果せいかをロシア国民こくみんに印象いんしょうづけたい思惑おもわくがあるとされています。

これに対にたいし、ウクライナ側がわは欧米おうべいからの軍事ぐんじ支援しえんも受うけてマリウポリを含ふくむ東部とうぶや南部なんぶで徹底てってい抗戦こうせんする構かまえで、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは22日にち「私わたしたちの声こえを聞き入ききいれ、求もとめたものを提供ていきょうしてくれたすべてのパートナーに感謝かんしゃする」と述のべ、欧米おうべいとの結束けっそくを強調きょうちょうしました。

ウクライナ側がわは欧米おうべいからの軍事ぐんじ支援しえんも受うけて徹底てってい抗戦こうせんする構かまえで、戦闘せんとうが長期ちょうき化かする懸念けねんも出でています。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「米べい長官ちょうかんがキーウ訪問ほうもんする」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは23日にち、首都しゅとキーウで行おこなわれた記者きしゃ会見かいけんでアメリカのブリンケン国務こくむ長官ちょうかんとオースティン国防こくぼう長官ちょうかんが24日にちにキーウを訪問ほうもんする予定よていだと明あきらかにしました。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは両りょう長官ちょうかんと会談かいだんするとしたうえで「これはとても重要じゅうようなことだ。私わたしたちが必要ひつようとしている武器ぶきや供与きょうよしてもらえる時期じきについて話し合はなしあうことになるだろう」と述のべ、アメリカによる軍事ぐんじ支援しえんなどをめぐって協議きょうぎが行おこなわれるという見通みとおしを示しめしました。

これについて、アメリカ国務省こくむしょうと国防こくぼう総省そうしょうの報道ほうどう担当たんとう者しゃは、NHKの取材しゅざいに対にたいし「コメントを差し控さしひかえる」としています。

“子こどもの犠牲ぎせい少すくなくとも208人にん” ウクライナ検察けんさつ当局とうきょく

ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうで犠牲ぎせいになる子こどもが増ふえ続つづけていて、ウクライナの検察けんさつ当局とうきょくは23日にちの時点じてんで少すくなくとも208人にんの子こどもが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。

また、387人にんがけがをしたとしています。

死傷ししょうした子こどもが最もっとも多おおいのは東部とうぶドネツク州しゅうで120人にん、次ついで首都しゅとがあるキーウ州しゅうで113人にん、東部とうぶハルキウ州しゅうで91人にん、北部ほくぶチェルニヒウ州しゅうで66人にんなどとなっています。

また、爆撃ばくげきや砲撃ほうげきによる被害ひがいを受うけた学校がっこうなどの教育きょういく施設しせつは1500にのぼり、このうち102の施設しせつは完全かんぜんに破壊はかいされたということです。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「マリウポリはもうない」

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは23日にち、ロシアが侵攻しんこうする前まえの東部とうぶマリウポリの町並まちなみなどを写うつしたとする8枚まいの写真しゃしんをSNSのテレグラムに投稿とうこうしました。

そのうえで「美うつくしい都市としだったが、そこにはいま被害ひがいを受うけていない建物たてものはほとんどない。マリウポリはもうないのだ。そして、この写真しゃしんを撮とった人ひとももういない」とつづっています。

写真しゃしんを撮とった人物じんぶつについて、ウクライナのジャーナリストで作つくる団体だんたいはテレビ局てれびきょくに勤つとめていたジャーナリストで、先月せんげつ11日にちにマリウポリの自宅じたくで爆撃ばくげきを受うけ亡なくなったとしています。

国境こっきょうでは歩あるいて避難ひなんする人ひと、戻もどる人ひと

ウクライナと国境こっきょうを接せっするポーランドのメディカでは23日にち、入国にゅうこく手続てつづきを済すませたウクライナの人ひとたちがポーランドに歩あるいて避難ひなんしてくる様子ようすが見みられました。

その一方いっぽうでウクライナへ戻もどる人ひとたちも多おおくいて、車くるまの列れつが国境こっきょうからおよそ6キロにわたって続つづいていました。

これまでベルギーで暮くらしていたというウクライナ人じんのバシル・ボイコさんは「ウクライナで兵役へいえきに就つくために戻もどり、自分じぶんの国くにを守まもります」と話はなしていました。

また、ウクライナ中部ちゅうぶに残のこる家族かぞくとキリスト教きょうの復活ふっかつ祭さいを過すごそうと、避難ひなん先さきのワルシャワから娘むすめと2人にんで戻もどるルドゥミラ・パブルクさんは「ケーキを焼やいてゆで卵たまごに色いろをつけ、教会きょうかいに行いってゆっくりしたいです。これまでウクライナの人ひとたちが過すごしてきたように、普通ふつうに過すごしたいです」と話はなしていました。

避難ひなんしてきた人ひとたちが祈いのりポーランド

ウクライナ正教せいきょう会かいの復活ふっかつ祭さいを前まえに、ポーランドの教会きょうかいではウクライナから避難ひなんしてきた人ひとたちが祈いのりをささげました。

ウクライナ正教せいきょう会かいでは24日にちが、キリストの復活ふっかつを祝いわう復活ふっかつ祭さいで、これを前まえにポーランド南東なんとう部ぶのジェシュフにある教会きょうかいでは23日にちミサが行おこなわれ、ウクライナから避難ひなんしてきた人ひとたちも大勢たいせい教会きょうかいを訪おとずれました。

このうちオクサーナ・ビルトさんと、母親ははおやのマヤ・カニューカさんは2月つき下旬げじゅんにリビウからポーランドに避難ひなんした親子おやこで、復活ふっかつ祭さいに欠かかせない色いろつきのゆで卵たまごと「パスハ」と呼よばれるケーキを持参じさんし、聖職せいしょく者しゃの祝福しゅくふくを受うけていました。

オクサーナ・ビルトさんは「ウクライナに平和へいわが訪おとずれるよう祈いのった。すべてのポーランドの人ひとたちが私わたしたちを助たすけてくれている。アパートを無償むしょうで借かり支援しえんも受うけ、支ささえられていると感かんじる。しかし家族かぞくと離れ離はなればなれで、家いえからも遠とおく離はなれているのでつらい」と話はなしていました。