日本新聞: ロシア軍戦力集中投入もウクライナの抵抗で戦況はこう着

ロシア軍ぐん戦力せんりょく集中しゅうちゅう投入とうにゅうもウクライナの抵抗ていこうで戦況せんきょうはこう着こうちゃく

Apr 25, 2022 19:04

Furigana

侵攻しんこうを続つづけるロシア軍ぐんは、ウクライナ東部とうぶに戦力せんりょくを集中しゅうちゅう的てきに投入とうにゅうし、2週間しゅうかん後ごの「戦勝せんしょう記念きねん日び」に向むけて、支配しはい地域ちいきを広ひろげるねらいとみられますが、ウクライナ側がわの抵抗ていこうを前まえに、戦況せんきょうはこう着こうちゃくしているもようです。ウクライナ側がわは、アメリカが新あらたに表明ひょうめいした軍事ぐんじ支援しえんなどを受うけて、激はげしく抵抗ていこうを続つづけるとみられ、ロシア側がわの苦戦くせんも予想よそうされます。

ロシア国防省こくぼうしょうは25日にち、ウクライナ東部とうぶハルキウ州しゅうのウクライナ軍ぐんの拠点きょてんをミサイルで攻撃こうげきし、弾薬だんやく庫こなどを破壊はかいしたとしたほか、ハルキウ州しゅうや南部なんぶヘルソン州しゅうの各地かくちでウクライナ軍ぐんの無人むじん機き13機きを撃墜げきついしたと発表はっぴょうするなど、東部とうぶや南部なんぶで攻撃こうげきを強化きょうかしています。

ロシア軍ぐんは、先週せんしゅう21日にちに東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリの掌握しょうあくを宣言せんげんしたあとは、東部とうぶ2州しゅうの完全かんぜん掌握しょうあくに向むけて地上ちじょう部隊ぶたいを集中しゅうちゅう的てきに投入とうにゅうしているとみられます。

戦況せんきょうを分析ぶんせきしているイギリス国防省こくぼうしょうは25日にち「マリウポリの製鉄せいてつ所しょを包囲ほういすると決きめたことで、多おおくのロシア軍ぐんの部隊ぶたいがマリウポリ市内しないに足止あしどめされ、再さい配備はいびできなくなっている。ロシア軍ぐんは疲弊ひへいし、戦闘せんとうの効率こうりつが低下ていかしている」と指摘してきしています。

そして「ロシア軍ぐんが作戦さくせんの焦点しょうてんを東部とうぶドンバス地域ちいきの完全かんぜんな占領せんりょうに移うつして以来いらい、補給ほきゅう面めんや戦闘せんとうの支援しえんが十分じゅうぶんではなく、ロシアにとって大おおきな前進ぜんしんはない」としていて、ウクライナ側がわの抵抗ていこうを前まえに、ロシア側がわも損害そんがいを受うけるなど、戦況せんきょうはこう着こうちゃくしているもようです。

こうした中なか、アメリカのブリンケン国務こくむ長官ちょうかんとオースティン国防こくぼう長官ちょうかんが24日にち、ウクライナの首都しゅとキーウを訪問ほうもんし、ゼレンスキー大統領だいとうりょうと会談かいだんしました。

会談かいだん後ごに会見かいけんした両りょう閣僚かくりょうによりますと、ウクライナや周辺しゅうへん国こくが武器ぶきを購入こうにゅうできるよう、合あわせて7億おく1300万まんドル、日本にっぽん円えんで900億おく円えん余あまりを提供ていきょうするなど、軍事ぐんじ支援しえんをさらに強化きょうかする考かんがえを説明せつめいしたということです。

プーチン大統領だいとうりょうは、2週間しゅうかん後ごの来月らいげつ9日にちに迫せまった、旧きゅうソビエトが第だい2次じ世界せかい大戦たいせんでナチス・ドイツに勝利しょうりした「戦勝せんしょう記念きねん日び」で、支配しはい地域ちいきを広ひろげたと国民こくみん向むけに戦果せんかを強調きょうちょうしたいねらいとみられます。