Japanese News: 知床観光船遭難孫と息子亡くした男性「一日でも早く返して」

北海道ほっかいどうの知床しれとこ半島はんとう沖おきで起おきた観光かんこう船せんの遭難そうなん事故じこで、孫まごと息子むすこを亡なくした男性だんせいが30日にち、取材しゅざいに応おうじ、捜索そうさくや救助きゅうじょにあたっている海上かいじょう保安庁ほあんちょうの関係かんけい者しゃなどに感謝かんしゃのことばを述のべました。そして、「一いち日にちでも早はやく私わたしたちの手元てもとに返かえしていただきたい」と述のべ、そして「そっとしておいてください」と心境しんきょうを語かたりました。

今回こんかいの遭難そうなん事故じこで、観光かんこう船せんに乗船じょうせんしていた東京とうきょう・葛飾かつしか区くの加藤かとう七なな菜子さいこさん（3）と父親ちちおやの加藤かとう直幹なおみきさん（35）が亡なくなり、七なな菜子さいこさんの母親ははおやも一緒いっしょに乗船じょうせんしていたとみられています。

30日にち午後ごご、七なな菜子さいこさんの祖父そふの加藤かとう和彦かずひこさんが運航うんこう会社かいしゃのある北海道ほっかいどう斜里しゃり町まちで、報道ほうどう各社かくしゃの取材しゅざいに応おうじました。

この中なかで、和彦かずひこさんは、七なな菜子さいこさんの父親ちちおやの直幹なおみきさんが28日にち午後ごごに見みつかり、母親ははおやの行方ゆくえはまだわかっていないと説明せつめいしました。

そして、和彦かずひこさんは海上かいじょう保安庁ほあんちょうや漁業ぎょぎょう者しゃ、それに医療いりょう従事じゅうじ者しゃや斜里しゃり町まちなど事故じこの対応たいおうにあたっている人ひとたちや、花はなやお菓子おかしを持もって献花けんか台だいを訪おとずれた町民ちょうみんなどに感謝かんしゃのことばを述のべました。

今回こんかいの経緯けいいについて、和彦かずひこさんは、「一家いっか3人にんは会社かいしゃに休暇きゅうかをいただいて1週間しゅうかんの北海道ほっかいどう旅行りょこうに訪おとずれました。コロナが明あけてようやく会あえて、函館はこだてや洞爺とうや湖こなど、それに最後さいごの目的もくてき地ちの知床しれとこに来きて、23日にちの夕方ゆうがたに東京とうきょうに戻もどる予定よていでした。夢ゆめだった知床しれとこ観光かんこうでクルーズをするというスケジュールだったと思おもいますが、その中なかで今回こんかいの事故じこが起おきました」と話はなしました。

そのうえで「一いち日にちでも早はやく私わたしたちの手元てもとに返かえしていただきたい」と心境しんきょうを語かたりました。

そして、報道ほうどう各社かくしゃに「どうかせつにそっとしておいてください」と求もとめました。

発見はっけんした漁業ぎょぎょう取締とりしまり船せんの乗組のりくみ員いん「見守みまもることしか出来できず悲かなしかった」

加藤かとう七なな菜子さいこさんを発見はっけんした北海道ほっかいどうの漁業ぎょぎょう取締とりしまり船せんの乗組のりくみ員いんは「冷つめたい海うみに浮うかんでいる彼女かのじょを見守みまもることしか出来できず非常ひじょうに悲かなしかった」と道みちを通をつうじてコメントしています。

道みちの水産すいさん林はやし務つとむ部ぶによりますと密漁みつりょうの取締とりしまりまりなどを行おこなう漁業ぎょぎょう取締とりしまり船せん「海王かいおう丸まる」の乗組のりくみ員いん16人にんは今回こんかいの事故じこを受うけて行方ゆくえ不明ふめい者しゃの捜索そうさくにあたり今月こんげつ24日にちの午後ごご9時じごろ女の子おんなのこを海面かいめんで発見はっけんしました。

すぐに海上かいじょう保安ほあん部ぶに連絡れんらくし、救助きゅうじょの技術ぎじゅつを持もつ巡視じゅんし船せんが到着とうちゃくするまで女の子おんなのこが流ながされないように見守みまもり続つづけたということです。

発見はっけんした時ときの状況じょうきょうなどについて乗組のりくみ員いん一同いちどうのコメントが道みちを通をつうじて発表はっぴょうされ、「針路しんろ、速力そくりょく、捜索そうさく場所ばしょの選定せんていなど要素ようそが1つでも異ことなれば発見はっけんできなかったと思おもう。彼女かのじょが船ふねの目めの前まえにぱっと現あらわれた状況じょうきょうを思おもえば彼女かのじょから発見はっけんされに来きたような気きがしてならない。ただ冷つめたい海うみに浮うかんでいる彼女かのじょを見守みまもる事ことしかできなかったのは非常ひじょうに悲かなしいことだった」としています。