天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいか 石川いしかわ 輪島わじま市しを訪問ほうもん 豪雨ごうう被災ひさい者しゃをお見舞みまい

両りょう陛下へいかは、17日にち午前ごぜん11時半じはん前まえに、特別とくべつ機きで石川いしかわ県けんの能登のと空港くうこうに到着とうちゃくされました。

能登のと半島はんとうの被災ひさい地ちへの訪問ほうもんは、3月つきと4月つきの地震じしん被害ひがいのお見舞みまいに続つづきことし3回かい目めで、両りょう陛下へいかはまず馳知事ちじから県内けんないの被災ひさい状況じょうきょうなどについて説明せつめいを受うけられました。

輪島わじま市しでは、能登のと半島はんとう全体ぜんたいの死者ししゃの3分ぶんの2にあたる11人にんが亡なくなり、1260棟むね余あまりの住宅じゅうたくが壊こわれたり水みずにつかったりしていて、両りょう陛下へいかは、車くるまで市内しないを移動いどうし、川かわの氾濫はんらんで大おおきな被害ひがいが出でた現場げんばを訪たずねられました。

この地区ちくでは、塚田つかだ川がわの氾濫はんらんによって押し寄おしよせた濁流だくりゅうに住宅じゅうたくなどが流ながされて中学ちゅうがく生せいなど4人にんが亡なくなっていて、両りょう陛下へいかは、流ながされた住宅じゅうたくの基礎きそやがれきが残のこる現場げんばで、輪島わじま市しの坂口さかぐち茂しげる市長しちょうから当時とうじの様子ようすなどについて説明せつめいを受うけたあと、川かわの上流じょうりゅうに向むかって深ふかく一礼いちれいされました。

続つづいて両りょう陛下へいかは、避難ひなん所しょ生活せいかつを終おえて移り住うつりすんだ仮設かせつ住宅じゅうたくが豪雨ごううで浸水しんすいしたため再ふたたび避難ひなん所しょに身みを寄よせることになった人ひとなど、50人にん余あまりが暮くらしている市内しないの中学校ちゅうがっこうを訪たずねられました。

おふたりは、かがんで被災ひさいした人ひとたちと同おなじ目めの高たかさになって、「大変たいへんな思おもいをされて」とか「お体からだを大切たいせつに」などとことばをかけられていました。

側近そっきんによりますと、両りょう陛下へいかは、地震じしんと豪雨ごううの二に重じゅう被災ひさいで厳きびしい生活せいかつを送おくっている人ひとたちを案あんじていて、今回こんかいの訪問ほうもんでは、災害さいがい対応たいおうにあたった関係かんけい者しゃをねぎらうほか、この時ときの豪雨ごううで被害ひがいを受うけた珠洲すず市しと能登のと町まちの市長しちょうや町長ちょうちょうからも話はなしを聴きかれる予定よていです。

沿道えんどうに多おおくの人ひとが集あつまり天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかを歓迎かんげい

石川いしかわ県けん輪島わじま市しでは、沿道えんどうに多おおくの人ひとが集あつまり、手てを振ふって天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかを歓迎かんげいする姿すがたが見みられました。

このうち、ことし9月つきの豪雨ごううで浸水しんすい被害ひがいが相次あいついだ輪島わじま市し宅田たくだ町まちでは、午後ごご0時半じはんすぎから商業しょうぎょう施設しせつの近ちかくの道路どうろ沿ぞいに多おおくの人ひとが集あつまりました。

そして、午後ごご1時じ40分ふんごろ、両りょう陛下へいかを乗のせたバスが通とおりかかると、100人にん以上いじょうの人ひとたちが一斉いっせいに歓声かんせいをあげたり手てを振ふったりして歓迎かんげいしました。

両りょう陛下へいかは、バスの窓まどを開あけて、笑顔えがおで手てを振ふられていました。

珠洲すず市しの仮設かせつ住宅じゅうたくから訪おとずれたいずれも85歳さいの夫婦ふうふは、「初はじめてお顔かおを見みることができました。被災ひさい地ちに足あしを運はこんでくださったことで、勇気ゆうきをもらえたような気きがしますし、これから頑張がんばっていこうと思おもいます」と話はなしていました。

避難ひなん者しゃ「ことばをかけてもらい元気げんきをいただきました」

石川いしかわ県けん輪島わじま市しの避難ひなん所しょで天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかとことばを交かわした前原まえはら郁夫いくおさん（85）は、「天皇てんのう陛下へいかからは『大丈夫だいじょうぶですか』と、皇后こうごう陛下へいかからは『これからの健康けんこうを気遣きづかってください』とおことばをいただきました。大変たいへん光栄こうえいで、感謝かんしゃ感激かんげきです」と話はなしていました。

市中しちゅう泰雄やすおさん（86）と妻つまの邦子くにこさん（82）は、「皇后こうごうさまから『地震じしん大変たいへんでしたね』というおことばをいただきました。寒さむい輪島わじままで来きていただき、ありがたく、感謝かんしゃしています。頑張がんばろうという気持きもちになります」と話はなしていました。

また、地震じしんで自宅じたくが全壊ぜんかいしさらに水害すいがいでも被災ひさいしたという吉岡よしおか久美子くみこさん（70）は、「この年齢ねんれいになって自分じぶんが手てに入いれたものをすべてなくしてしまったとお話おはなししたところ、皇后こうごうさまから『おつらかったですね』というおことばをいただきました。温あたたかみある声こえとまなざしでことばをかけてもらい、元気げんきをいただきました」と話はなしていました。