「需給バランスの崩れは全国的に広がっていて、これまででも初めての事態だ。支援を必要とする人は増え続けているものの食料品が増えず、それぞれの団体が支援できる限界まできている。困窮する人が増える年末年始にかけて支援が緊急的に必要なのは間違いないが、物価高騰が収束に向かっても困窮の問題は残っていくと思うので、国には中長期的な支援につながるような施策を求めたい」
都内で長男と2人で暮らしている大森さとみさん(46)は、人工呼吸器を付けている駿之介さん(15)のケアのため常勤では働けず、特別児童扶養手当など月18万円余りの収入で生活しています。 駿之介さんは医師からの栄養指導を受けて、料理をすりつぶしたミキサー食をとっていますが、物価高によって野菜や果物が高いと感じ、買うのを諦めることもあるといいます。
大森さんは「プラスアルファの食材になるので、自分では買うかは迷ってしまうものももう1つ、添えられるというのは本当にありがいです」と話していました。 さらに電気代はことし8月には去年より7000円ほど増えて1万7000円余りに、ガソリン代もこれまでより3000円以上増え1万円ほどになったということです。 今後、冬にかけて暖房代が上がると予想していますが、体温調整が苦手な息子のために設定温度を下げるわけにはいかず、収入を増やせない中で、生活費が増えていく現状に不安を募らせています。 大森さんは「暖房は息子の体調をよい状態に保つためにもずっとつける必要があります。削れない部分なので、どうなっていくのかなというのは不安です」と話していました。
東京 多摩地域で、困窮家庭を支援する団体などに食料を提供しているフードバンクTAMAでは、ことし4月ごろから支援の要請が増え始めています。 最も多かった7月には、去年の同じ時期の4倍を超える25トンの食料を配布したということです。 配布先もこれまではひとり親家庭が多かったということですが、最近は非正規で働く人や2~30代の若い世代、外国人なども増えているということです。 この日も東京 日野市の事務所では、4人のスタッフが倉庫に入っていた野菜や冷凍食品などを車に積むと手分けをして配布に向かいました。 そして、医療的ケア児を支援している団体や親と離れた子どもたちが暮らす自立援助ホームなどを回って食料品を届けていました。 事務所に直接、食料を取りに来る団体もあり、卵や野菜、菓子などが入った段ボールを車の後部座席いっぱいに詰め込んでいました。 運営する無料の学習塾で食料を配布している女性は、「大変助かっています。生理用品などの日用品をいただくこともあって、シングルマザーの家庭で喜ばれました」と話していました。 一方で、これまで寄付を続けてきた企業の中には、原材料価格の高騰などによってこれまでどおりに寄付できなくなるところも出てきています。 特に小麦の価格高騰の影響を受けているパン店やギョーザ店などが目立っていて、増加する支援の要請に食料品の確保が追いつかない状態になりつつあるということです。 フードバンクでは連日、新たに企業を探して寄付を求めるメールを送ったり、電話で追加の寄付ができないか依頼したりする作業に追われています。
「物価の高騰はひとり親家庭や非正規雇用、国民年金だけの家庭、外国人など特に弱い立場の人を直撃している。寄付する側も小麦粉を使っているようなところや地元企業が影響を受けているのではないかと思う。これから年末に向けて冬休みに入るので、子どもたちも寒い中、お腹いっぱい食べられないと大変なので、できるかぎりの支援をしていきたい」
生活不安を抱くひとり親家庭も
食料品の確保が追いつかない
フードバンクの協議会は「需給バランスの崩れは全国的に広がっていて、われわれができる支援は限界にきている」と危機感を募らせています。
フードバンクは生活が困窮する家庭などに食料支援を行う活動で、NHKは全国フードバンク推進協議会に加盟する関東地方の13の団体に取材しました。
その結果、12の団体で支援の要請が増加している一方で、これまでと比べて企業や個人からの食料品の寄付が減少していると答えた団体が、およそ半数の6つに上りました。
このうち埼玉県のフードバンクでは、今月新たに支援の要請があった世帯が、去年のおよそ1.6倍に増加し、用意した130世帯分の食料配布の申し込みも去年は定員が埋まるまで4日ほどかかりましたが、ことしは3時間で定員に達したということです。
支援の要請が増えた理由について多くのフードバンクは、物価高によって生活の厳しさが増している人が増えていることをあげていて、最近は若い世代や外国人、生活保護の受給者など支援を必要とする人の広がりもみられるということです。
一方で神奈川県のフードバンクでは、子どもたち向けのお菓子の寄付を募ると、これまでは大量に寄せられていましたが、ことしは集まらない状態となっているほか、千葉県のフードバンクでは夏以降、パスタや小麦粉などの寄付が減少しているということです。
寄付が減った理由について、企業が原材料価格の高騰などで生産調整を行い、余剰在庫が減っていることなどが影響しているとみられ、食料品の確保が課題となっている現状が浮き彫りになりました。

全国フードバンク推進協議会の米山広明代表理事
フードバンクを利用しているひとり親家庭の中には、物価高で食料品を買うのを控えたり電気代の上昇などで今後の生活に不安を抱いていたりする家庭もあります。
節約のため、価格が安定しているキノコ類を多用したり豆腐やこんにゃくで量を増やしたりして食事を準備していて、フードバンクからの食材も活用しているといいます。
生活が困窮する家庭などに食料品を配布するフードバンクでは、物価高の影響で支援の要請が急増する一方で、原材料価格の高騰などによってこれまでどおりの寄付ができなくなる企業も出てきていて、食料品の確保に苦心しています。
フードバンクTAMAの芝田晴一朗事務局長
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