日本新聞: 岸田首相アフリカ歴訪最初の訪問先エジプト到着首脳会談へ

岸田きしだ首相しゅしょうアフリカ歴訪れきほう最初さいしょの訪問ほうもん先さきエジプト到着とうちゃく首脳しゅのう会談かいだんへ

Apr 30, 2023 05:04

Furigana

就任しゅうにん後ご初はじめてアフリカを訪おとずれる岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、日本にっぽん時間じかんの30日にち未明みめい、最初さいしょの訪問ほうもん先さき、エジプトに到着とうちゃくしました。

日本にっぽん時間じかんの夕方ゆうがたにはシシ大統領だいとうりょうと首脳しゅのう会談かいだんを行おこないます。

来月らいげつのG7広島ひろしまサミットを前まえに、アフリカ4か国かこくを訪おとずれる岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、日本にっぽん時間じかんの30日にち午前ごぜん2時じごろ、最初さいしょの訪問ほうもん先さき、エジプトの首都しゅと・カイロに政府せいふ専用せんよう機きで到着とうちゃくしました。

夕方ゆうがたには、シシ大統領だいとうりょうと首脳しゅのう会談かいだんを行おこなうことになっていて、ロシアによるウクライナ侵攻しんこうをめぐって意見いけんを交かわし、法ほうの支配しはいに基もとづく国際こくさい秩序ちつじょを維持いじ・強化きょうかしていく重要じゅうよう性せいを伝つたえたい考かんがえです。

また、エジプトがアフリカ諸国しょこくに大おおきな影響えいきょう力りょくを持もっていることも踏ふまえ、武力ぶりょく衝突しょうとつが続つづく隣国りんごく、スーダンの情勢じょうせいなど、情報じょうほうの共有きょうゆうを図はかる方針ほうしんです。

さらに、「グローバル・サウス」と呼よばれる新興しんこう国こくなどを重視じゅうしする岸田きしだ総理そうり大臣だいじんとしては、その一ひとつとも言いえるエジプトとの間まで、投資とうし拡大かくだいや貿易ぼうえき促進そくしんについても意見いけんを交かわし、両国りょうこくの連携れんけいを強化きょうかしたい考かんがえです。

そして両りょう首脳しゅのうは会談かいだんのあと共同きょうどう記者きしゃ発表はっぴょうを行おこない、その成果せいかを公表こうひょうすることにしています。

日程にっていと訪問ほうもんする4か国かこくの特徴とくちょう

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、5月つき5日にちまでの7日間にちかんの日程にっていで、エジプト、ガーナ、ケニア、モザンビークのアフリカ4か国かこくを歴訪れきほうします。

ウクライナ情勢じょうせいなど、国際こくさい社会しゃかいが直面ちょくめんする課題かだいをめぐって意見いけんが交かわされます。

▽最初さいしょの訪問ほうもん国こく、エジプトは、人口じんこうが1億おく人にんを超こえ、アフリカ諸国しょこくの中なかでも経済けいざい成長せいちょうが著いちじるしい国くにの1つです。

中東ちゅうとうにも影響えいきょう力りょくを持もつことから日本にっぽん政府せいふは「中東ちゅうとうとアフリカの安定あんていのかなめ」にも位置いちづけていて、今回こんかいの会談かいだんでは、悪化あっかするスーダン情勢じょうせいのほか、パレスチナ情勢じょうせいなども取り上とりあげられる見通みとおしです。

▽次つぎに訪おとずれるガーナは、1993年ねんの民政みんせい移管いかん後ご、安定あんてい的てきな民主みんしゅ主義しゅぎのもとで成長せいちょうを続つづけ、西アフリカにしあふりかの大国たいこくとも呼よばれています。

ことしは日本にっぽんとともに国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの非ひ常任じょうにん理事りじ国こくを務つとめていて、国連こくれん機能きのうの強化きょうかや安保理あんぽり改革かいかくなどをめぐっても意見いけんが交かわされるとみられます。

▽3つ目めのケニアは、東ひがしアフリカの経済けいざい大国たいこくです。

民主みんしゅ主義しゅぎなどの価値かち観かんを重視じゅうししていて、ウクライナ情勢じょうせいをめぐっても、法ほうの支配しはいの重要じゅうよう性せいを訴うったえています。

インド洋いんどように面めんしていることから、「自由じゆうで開ひらかれたインド太平洋たいへいよう」実現じつげんへのかぎとなる国くにの1つに位置いちづけていて、さらなる連携れんけいを確認かくにんしたい考かんがえです。

▽最後さいごに訪おとずれるモザンビークは、天然てんねんガスなどの資源しげんが豊富ほうふな国くにです。

ロシアのウクライナ侵攻しんこうの長期ちょうき化かを背景はいけいに不安定ふあんてい化かするエネルギー問題もんだいなどが、会談かいだんの焦点しょうてんの1つになりそうです。

また、北朝鮮きたちょうせんと国交こっこうがあることから、北朝鮮きたちょうせんの核かく・ミサイル開発かいはつについても意見いけんが交かわされる見通みとおしです。

このほか、アフリカ諸国しょこくには、中国ちゅうごくが返済へんさいできないほどの貸し付かしつけを行おこなって影響えいきょう力りょくを増ます「債務さいむのわな」の問題もんだいに直面ちょくめんする国くにも少すくなくないとされていて、透明とうめいで公正こうせいな開発かいはつ金融きんゆうの重要じゅうよう性せいなどをめぐっても議論ぎろんが行おこなわれそうです。