大手広告会社の
電通は、
新入社員だった
女性が
去年、
過労のため
自殺した
問題を
受けて
1日から
月の
残業時間の
上限を
5時間引き下げるという
長時間労働対策の
運用を
始めました。
電通は、
新入社員だった
高橋まつりさん(
当時24)が
去年12月、
過労のため
自殺した
問題などを
受けて、
長時間労働の
対策を
進めています。
深夜勤務を原則として認めないことにし、先月24日からは夜10時になると本社のビルなどを一斉に消灯しています。
さらに今月から労働組合との間で結んでいる取り決めを見直し、所定外の残業時間の上限を月70時間から5時間減らして65時間に引き下げました。
また、この上限を超えて残業を行う必要がある場合に、労使の合意があれば認められる範囲を定めた「特別条項」も見直し、最長で月50時間としていたものを30時間にしました。
電通は「働く社員が健全な心身を保ち続け、一人一人の社員が自己の成長を実現・実感できる労働環境づくりを目指していきます」としています。
社内の労働環境改善へ改革本部
電通は社内の労働環境を改善するため、1日付けで新たに社長や執行役員などで作る改革本部を発足させたと発表しました。今後、若手社員からの意見も集め、事業の内容や人事制度などを抜本的に見直すことを含む改革案を作り、長時間労働の是正に向けて具体的に取り組んでいくということです。
また、社内の労務管理に問題がないか、外部の弁護士による調査を進めていることも明らかにしました。このほか厚生労働省の調査結果に基づき、関係する役員や社員の処分も厳正に行うとしています。