福島県大熊町で
東日本大震災の
津波に
巻き込まれ、
町内でただ
1人、
行方がわかっていなかった
当時7歳の
女の子の
遺骨の
一部が
見つかり、
警察の
DNA鑑定で
本人と
確認されたことが、
女の子の
父親への
取材でわかりました。
東京電力福島第一原子力発電所が
立地する
福島県大熊町に
住んでいた
当時小学1年生で
7歳だった
木村汐凪ちゃんは
震災の
津波に
巻き込まれ、
町でただ
1人行方がわからないままになっていました。
父親の木村紀夫さんによりますと、今月9日、町内の熊川地区の海岸で行われていた復旧工事の現場で、汐凪ちゃんが当時身につけていたマフラーと一緒に首やあごの骨の一部が見つかり、その後のDNA鑑定で本人の遺骨と確認されたと、今月22日に警察から伝えられたということです。
木村さんは、震災のあと5年9か月にわたって原発事故で避難区域に指定された町内の海沿いをたびたび訪れ、汐凪ちゃんを探し続けていました。木村さんは「汐凪と特定されてよかったと思います。しかし、まだ遺骨の一部しか見つかっていないので、これからも探し続けたい」と話していました。
福島県内で、震災の犠牲者の身元が特定されたのはおよそ11か月ぶりで、これで行方不明者の数は1人減って196人になります。
父親の紀夫さん「見つかりほっとしている」
木村汐凪ちゃんの父親の紀夫さんはNHKの電話取材に対し、「汐凪をずっと探し続けてきたので、見つかったことは、ほっとしています。一方で、原発事故のせいでなかなか捜索ができず、発見が遅れ強い怒りを感じています」と話していました。そのうえで、今後については、「すべての骨がみつかるまでは、引き続き捜索を続けるつもりです」と話していました。