掛川市にあるテーマパーク「掛川花鳥園」では、去年からオウゴンキンケイのオスの「オウゴンくん」を飼育しています。オウゴンくんは体長およそ60センチで、丸く大きな目と頭のなでつけたような金色の羽毛が特徴で、アメリカ大統領に就任するトランプ氏によく似ていると話題になっています。
性格は、飼育員が手を伸ばすと逃げ出してしまうほど臆病で気が弱く、押しの強い発言が目立つトランプ氏とは似ていないということです。
「掛川花鳥園」の飼育員の吉津竜輔さんは「インターネットでトランプ氏に似た鳥がいると話題になって見に来る人たちが増えました。トランプさんと一緒にいい話題で有名になってほしいと思います」と話していました。
訪れた東京の40代の男性は「トランプさんが怒ったような怖い顔をしています。トランプさんはすごい人だと思いますが、日米関係がどうなるのか心配のほうが大きいですね」と話していました。
玩具メーカーではマスクの増産
政治家の顔をかたどった仮装用のマスクを製作しているさいたま市の玩具メーカーでは、大統領就任後に需要が伸びると見込んでトランプ氏のマスクの増産を進めています。
このメーカーでは去年5月ごろからトランプ氏の顔をかたどったゴム製のマスクの製作をしています。強気な発言が目立つトランプ氏の個性を表現しようと口を大きく開かせ、片側の口角をつり上げるなど工夫を凝らしています。
アメリカのメディアの世論調査では、過去40年で最も好感度の低い大統領になると伝えられているトランプ氏ですが、マスクはこれまでにおよそ7000個が売れ、オバマ氏が就任したときに引けを取らない人気ぶりだということです。
現在は在庫が50個ほどしかなく、就任後の需要の増加を見込んで増産を進めています。
メーカーの八木原貴裕専務は「これまでトランプさんの話題性にあやかってこれたが、日本経済にとっては不安の声が聞かれているので、今後も今の売れ行き続くかどうかはしっかり見極めていきたい」と話していました。
書店にはトランプ氏の特設コーナーも
東京・八重洲にある書店では、アメリカのトランプ次期大統領に関する本を集めたコーナーが設けられていて、その人柄や政策を知ろうとビジネスマンなどが本を手にしています。
書店によりますと、この1年間に扱ったトランプ氏の名前が入った本はおよそ80タイトルに上り、去年11月の大統領選挙で当選して以降は店頭に積んでおく本の冊数を倍ほどに増やしたということです。
選挙前までは、トランプ氏の人柄や経歴を紹介する本が売れ筋でしたが、次期大統領に決まってからは経済政策を分析する本がよく売れ、3冊以上まとめ買いする人もいるということです。
特設コーナーにきていた自動車部品メーカーに勤める46歳の男性は「トランプ氏からは北米やメキシコの発言が相次いでいて心配している。どんな対策が取れるか、参考にできる本を探しています」と話していました。
書店の高杉信ニさんは「トランプ現象で、店にとっては少しプラスかなと感じます。今後も多くの本が出版されると思うので、ブームは続くように感じています」と話していました。