普天ふてん間かん基地きち移設いせつへ 辺野古へのこ沖おきの工事こうじに着手ちゃくしゅ 沖縄おきなわ県けんなど反発はんぱつ

ブロックは重おもさが最大さいだいでおよそ１いち４よんトンあり、今後こんごの工事こうじで濁にごった海水かいすいが広ひろがるのを防ふせぐ「汚濁おだく防止ぼうし膜まく」を固定こていするおもりとして、７なな日にち以降いこう、海うみに投入とうにゅうするということです。

汚濁おだく防止ぼうし膜まくは４よんか所かしょの海底かいていに設置せっちされる予定よていで、ブロックは合あわせて２に２に０ぜろ個こ余あまりが投入とうにゅうされることになっています。汚濁おだく防止ぼうし膜まくの設置せっちが終おわれば、埋め立うめたて予定よてい地ちの周まわりの護岸ごがんの建設けんせつが始はじまり、外そとの海うみと遮断しゃだんできた場所ばしょから土砂どしゃを投入とうにゅうして、順次じゅんじ、埋め立うめたてる予定よていです。

名護なご市し辺野古へのこでは、おととし１０月じゅうがつに埋め立うめたて予定よてい地ちに隣接りんせつする陸上りくじょう部分ぶぶんで、移設いせつに向むけた資材しざい置き場おきばの整備せいびなどに着手ちゃくしゅしたのに続つづき、海上かいじょうでも工事こうじが始はじまり、移設いせつ工事こうじが本格ほんかく化かすることに計画けいかくの阻止そしを掲かかげる沖縄おきなわ県けんや、工事こうじに反対はんたいする人ひとたちの反発はんぱつが強つよまっています。

県けんが防衛ぼうえい局きょくに説明せつめい求もとめる

アメリカ軍ぐん普天間ふてんま基地きちの名護なご市し辺野古へのこへの移設いせつに向むけて、海上かいじょうの埋め立うめたて工事こうじが着手ちゃくしゅされたことを受うけて、沖縄おきなわ県けんは沖縄おきなわ防衛ぼうえい局きょくに対にたいし、作業さぎょうの状況じょうきょうが当初とうしょの計画けいかくと異ことなっているとして工事こうじを中断ちゅうだんしたうえで、説明せつめいするよう求もとめました。

沖縄おきなわのアメリカ軍ぐん普天間ふてんま基地きちの移設いせつに向むけて、名護なご市し辺野古へのこの沖合おきあいでは、台たい船せんで運び込はこびこまれたコンクリートブロックを海うみに投入とうにゅうするため、沖縄おきなわ防衛ぼうえい局きょくがクレーンが付ついた船ふねに移うつす作業さぎょうなどを始はじめ、海上かいじょうでの埋め立うめたて工事こうじに着手ちゃくしゅしました。

これについて、沖縄おきなわ県けんは、ブロックの大おおきさや投入とうにゅうする位置いちなどが３さん年ねん前まえに県けんが認みとめた計画けいかくと異ことなっているとして、６ろく日にち午後ごご、沖縄おきなわ防衛ぼうえい局きょくに対にたいし、説明せつめいを求もとめる文書ぶんしょを提出ていしゅつしました。

文書ぶんしょでは「県けんと協議きょうぎをすることなく、内容ないようを変かえることはありえないことで、決けっして容認ようにんできない」として、工事こうじを中断ちゅうだんしたうえで、今月こんげつ１いち３さん日にちまでに文書ぶんしょで説明せつめいするよう求もとめています。

これに対にたいし、沖縄おきなわ防衛ぼうえい局きょくの担当たんとう者しゃは「回答かいとう期限きげんまでに説明せつめいする」と答こたえたということです。

沖縄おきなわ県けん水産すいさん課かの城間じょうま正彦まさひこ副ふく参事さんじは「ブロックの投入とうにゅうが近ちかいということなので、計画けいかくが変更へんこうされた経緯けいいや、理由りゆうがわかるまでは投入とうにゅうしないでほしいと伝つたえた」と話はなしています。

官房かんぼう長官ちょうかん 基地きち負担ふたん軽減けいげん 目めに見みえるかたちで

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで、「世界せかいで、いちばん危険きけんと言いわれる普天ふてん間かん飛行場ひこうじょうの危険きけん除去じょきょと抑止よくし力りょくを考かんがえ、地元じもとの要請ようせいもあって、日にち米べい間かんで合意ごういしたのが名護なご市し辺野古へのこへの移設いせつだ。合意ごういの当時とうじ、自民党じみんとうの沖縄おきなわ県連けんれん幹事かんじ長ちょうだった翁長おなが知事ちじも『早はやく県内けんない移設いせつへ』と県議会けんぎかいで演説えんぜつした経緯けいいもある」と述のべました。

そのうえで、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは「辺野古へのこの工事こうじについて、よく『地元じもとが反対はんたいだ』と言いわれるが、辺野古へのこ地区ちくの３さん区くの区長くちょうは『条件じょうけんつき容認ようにん』と明確めいかくに言いっている。安倍あべ政権せいけんは沖縄おきなわの基地きち負担ふたん軽減けいげんを目めに見みえるかたちで実現じつげんする強つよい決意けついで取り組とりくんでいる」と述のべました。

一方いっぽう、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは、地元じもとの漁協ぎょきょうが埋め立うめたて予定よてい地ち周辺しゅうへんの漁業ぎょぎょう権けんを放棄ほうきすることで合意ごういしたとして、国くにが、沖縄おきなわ県けんに海底かいていの岩礁がんしょうを壊こわすための新あらたな許可きょかは求もとめず、工事こうじを進すすめる方針ほうしんを決きめたことに関連かんれんして、「埋め立うめたて事業じぎょうを進すすめるにあたって、必要ひつようとなる法令ほうれい上じょうの手続てつづきは、防衛ぼうえい省しょうで適切てきせつに対応たいおうしている」と述のべました。

名護なご市長しちょう「非常ひじょうに怒おこっている」

名護なご市しの稲いね嶺みね進すすむ市長しちょうは５ご日にち夕方ゆうがた、記者きしゃ団だんに対にたいし「一方いっぽう的てきに工事こうじを行おこなう政府せいふの姿勢しせいは誠実せいじつではない。県民けんみんは非常ひじょうに怒おこっている」と述のべました。

そのうえで「県知事けんちじや名護なご市長しちょうの意見いけんも無視むしして、日にち米べい両りょう政府せいふが頭あたま越ごしで決きめ、強引ごういんに押おしつける状況じょうきょうは沖縄おきなわに対にたいする差別さべつの構造こうぞうが明あきらかにあらわれているのではないか」と述のべました。