アメリカのトランプ
大統領は、
カナダのトルドー
首相と
会談し、カナダと
メキシコと
結んでいる
NAFTA=
北米自由貿易協定について「カナダとは
微調整する。メキシコとは
極めて
不公平なので
公平な
協定にしていく」と
述べ、メキシコとの
関係を
中心に
協定の
見直しに
向けた
協議を
進めていく
考えを
示しました。トランプ
大統領はかねてからアメリカの
雇用が
奪われているなどとして
NAFTAの
見直しを
主張し、
加盟国のカナダとメキシコにどのくらい
厳しい
姿勢で
臨んでいくのか
注目されています。
こうした中、13日、首都ワシントンでトランプ大統領とカナダのトルドー首相との初めての直接会談が行われ、自由で公平な貿易の推進で協力することが重要だという認識で一致しました。
そして共同記者会見でトランプ大統領は、NAFTAについて「カナダとは優れた貿易関係をもっているので、微調整していくつもりだ」と述べ、トルドー首相も「両国の国民のため、いかに雇用を創出していくか引き続き意見を交わすことにしている」と応じました。
一方でトランプ大統領はメキシコについては「何年もの間、メキシコとの貿易はアメリカにとって極めて不公平だった。両国にとって公平な貿易協定にしていく」と述べ、メキシコとの関係を中心に、NAFTAの見直しに向けた協議を進めていく考えを示しました。メキシコには自動車産業を中心に日本企業も多く進出していて、NAFTAをめぐる協議の行方が注目されます。
移民・難民の受け入れで違いも
一方、アメリカのトランプ大統領とカナダのトルドー首相の会談後の共同記者会見では、移民や難民の受け入れをめぐって両首脳の考えの違いもあらわになりました。
トランプ大統領は「われわれは、犯罪を犯した悪人を追放する。多くの人はそれを歓迎している」と述べ、国内の治安の確保やテロ対策の強化を重視すべきだという考えを示しました。
一方、トルドー首相は、アメリカの政策に干渉する考えはないとしたうえで、「カナダ政府は、国民の安全を確保する責任を自覚しながら、移民や難民を迎え入れる政策を続けている」と述べ、治安の確保と移民や難民の受け入れを同時に進めていく考えを強調しました。