日本新聞: 現代音楽の作曲家一柳慧さん死去前衛的作曲で世界的に評価

現代げんだい音楽おんがくの作曲さっきょく家か一柳いちりゅう慧としさん死去しきょ前衛ぜんえい的てき作曲さっきょくで世界せかい的てきに評価ひょうか

Oct 8, 2022 16:10

Furigana

現代げんだい音楽おんがくの作曲さっきょく家かとして数々かずかずの前衛ぜんえい的てきな作品さくひんを発表はっぴょうし世界せかい的てきにも高たかい評価ひょうかを受うけた一柳いちりゅう慧としさんが、7日にち、東京とうきょう都内とないの病院びょういんで亡なくなりました。89歳さいでした。

一柳いちりゅうさんは神戸こうべ市しの出身しゅっしんで、高校生こうこうせいのときに毎日まいにち音楽おんがくコンクールの作曲さっきょく部門ぶもんで2度ど、1位いを獲得かくとくして、10代だいで作曲さっきょく家かとして鮮烈せんれつなデビューを飾かざりました。

その後そのご、19歳さいで渡米とべいしてアメリカの実験じっけん音楽おんがくの第だい一いち人にん者しゃ、ジョン・ケージに師事しじし、帰国きこく後ごは五線譜ごせんふではなく、図形づけいを用もちいた楽譜がくふによる作曲さっきょく法ほうを用もちいて創造そうぞう性せいにあふれた作品さくひんを発表はっぴょうしたほか、雅楽ががくや伝統でんとう的てきな邦楽ほうがくの楽器がっきを独自どくじの視点してんで捉とらえ直なおして新あらたな可能かのう性せいを開ひらくなど、前衛ぜんえい的てきな作曲さっきょく家かの1人にんとして活躍かつやくを続つづけ、国際こくさい的てきにも評価ひょうかを高たかめました。

また、「光ひかり」や「愛あいの白夜びゃくや」などオペラの作曲さっきょくでも知しられ、優すぐれた現代げんだい音楽おんがくに贈おくられる「尾高おだか賞しょう」を5回かい、受賞じゅしょうしているほか、神奈川かながわ芸術げいじゅつ文化ぶんか財団ざいだんの芸術げいじゅつ総そう監督かんとくなどを務つとめて現代げんだい音楽おんがくの普及ふきゅうにも力ちからを注そそぎ、2018年ねんには文化ぶんか勲章くんしょうを受章じゅしょうしています。