米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙ベンチャー「スペースX」がウクライナに無償で提供してきた衛星通信サービス「スターリンク」について、米軍が資金を出さなければ費用を負担し続けられないと通告していた問題で、マスク氏は15日、一転してサービス提供を続けるとの姿勢を示しました。
スターリンクはロシア軍の侵攻を受けるウクライナにとって欠かせない通信手段となっていますが、スペースXが米国防総省への書簡で資金提供を引き継ぐよう求めたことが判明し、波紋を呼んでいました。
14日のツイートでは国防総省に対し、過去の費用を取り返すつもりはないが、無期限に資金提供を続けることはできず、さらに追加の端末を送るのは「不合理だ」と改めて訴えていました。
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は14日、同国がマスク氏のおかげで戦争の危機的状況を切り抜けられたのは事実だとツイート。「企業には自社なりの戦略を取る権利がある」と理解を示し、「スターリンクを維持できる解決策を見つけよう。同社が交渉成立までの間、安定した接続サービスを続けてくれることを願う」と述べていました。