

両首脳は、海洋進出の動きを強める中国などを念頭に、今後10年を見据えた安全保障協力に関する新たな共同宣言を発表し、防衛面での協力をさらに深化させる内容が盛り込まれる見通しです。
また、会談では、太平洋島しょ国などとの関係を強化していくことや、ウクライナや台湾海峡の情勢、それに核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応などをめぐって協議し、両国の連携を強化する方針で一致する見通しです。
さらに、LNG=液化天然ガスやレアメタルなど、資源エネルギーの安定供給に向けて連携していくことも確認することにしています。
知日派として知られ、オーストラリアの外交政策にも詳しいシドニー大学アメリカ研究センターのマイケル・グリーン所長は、オーストラリアと中国が貿易分野で対立していることを念頭に「オーストラリアは中国への輸出の依存をやめ、より信頼できるパートナーである日本との貿易を増やしたいと考えている。今回の首脳会談は、経済面での連携にさらに勢いをつけるためにも極めて重要な機会になる」と指摘しています。 また、南太平洋のソロモン諸島がことし4月、中国と安全保障に関する協定を結んだことについて「この事例で学んだことは、もしわれわれが注意を払わず、気候変動問題や開発への支援を怠れば、こうした国々は中国を利用するということだ。もっと注意を払う必要がある」と述べて、太平洋島しょ国との関係強化を重視するアルバニージー政権にとって、会談で日本との連携を確認することが重要だとの見方を示しました。 そのうえで「今回の首脳会談は、インド太平洋地域の将来は中国やアメリカだけが決めるものではないということを世界に示すものになる」として、オーストラリアにとって安全保障面などで価値観を共有する日本と協力を強化することは、地域の安定につながるとの考えを示しました。
知日派の専門家 “日本との経済連携の加速へ極めて重要な機会”









