横田めぐみ
さんの
父親の
滋さんは、
妻の
早紀江さんとともに「
拉致被害者の
救出運動のシンボル」として
活動の
先頭に
立ち
続けてきましたが、
去年6
月5
日、87
歳で
亡くなりました。
亡くなってから1年となるのを前に早紀江さんは先月下旬、NHKの単独インタビューに応じ、自宅で撮った1枚の写真を見せてくれました。
写っているのは、棚の上に置かれた滋さんの遺影と、それを囲むように並べられためぐみさんの写真や色とりどりの花、そして、滋さんの遺骨を納めた箱です。
めぐみさんの写真は、中学入学直後に学校の桜の下で撮られたものと、小学校の運動会のときの笑顔の1枚、そして平成16年に北朝鮮が出してきた、大人になっためぐみさんを写したものの3枚が飾られています。
早紀江さんはこの1年、滋さんが大好きだったという日本酒を毎日、杯に1杯供え、滋さんに語りかけながら過ごしてきたといいます。
早紀江さんは「考えられないほど早く過ぎた」と、この1年を振り返ったうえで「夫が玄関のドアを開けて『ただいま』と帰ってくる声が聞けなくなったと思うと、『本当にもういないんだ』と、心に穴があいたような寂しい気持ちになります」と、今の心境を話しました。
「あれだけ会いたがっていたのに…」
滋さんは
晩年、2
年余りにわたって
入院生活を
余儀なくされ、
早紀江さんは
拉致被害者の
帰国を
求める活動を
続けるかたわら、
毎日、
病院を
訪れていました。
しかし、去年の春、新型コロナウイルスの感染拡大によって面会は禁止されました。
早紀江さんは、手紙やみずから描いた絵を看護師に託していました。
今回の取材で、早紀江さんはそのときの手紙や絵も見せてくれました。
便箋ほどの
大きさの
紙に、パステルを
使って
描かれたバラの
絵。
自宅で
育てていたバラのつぼみが
膨らみ
始めたとき、
そして、
その後、
大きな花を
咲かせたときの
様子が、
ピンクや
紫などの
淡い色合いで
丁寧に
描かれています。
そして、手紙には、『希望をもって元気にしていてね』とか、『良い日が来ると信じて祈りましょう』と滋さんを励まそうということばが繰り返し記されていて、めぐみさんと再会できる日が来るまで、滋さんに希望を持ち続けてほしいという思いがにじんでいます。
しかし、その願いはかなわないまま滋さんをみとることになり、早紀江さんは「看護師さんから『大きな声で声をかけてあげてください』と言われ、『お父さん、絶対にめぐみちゃんを取り戻すからね』と耳元で叫びました。そのときに、すうっと最期がきて、片方の目からは涙がうっすらとにじんでいました。残念だったな、会いたかったなと、いろんな気持ちが籠もっていたのだろうと思います」と振り返りました。
そのうえで、「あれだけ会いたがっていたのに、会わせられなかったことがいちばん悔しいです。夫の死は『この40年は一体何だったのか』と問いかけていると感じます」と話していました。
「せめて抱かせてあげたい」
早紀江さんは、
滋さんの
遺骨について、めぐみさんが
帰国するまで
納骨はしないと
決断したことを
明らかにしました。
その理由について、「めぐみちゃんが帰ってきたときに『お父さん、ものすごく頑張ったんだよ』と言って、せめて抱かせてあげたい。それまでは置いておいてあげたいんです」と語りました。
政府が認定している拉致被害者のうち、安否が分かっていない12人の親では、去年、滋さんのほか、有本恵子さんの母親の嘉代子さんが亡くなりました。
子どもとの再会を果たせずに亡くなった人は、平成14年の日朝首脳会談以降だけでも8人になります。
今も健在な親は、早紀江さんと有本恵子さんの父親の明弘さん(92)の2人だけです。
早紀江さんは「被害者の親やきょうだいは、本当にみんな弱ってきています。ここまで来ても、取り返すことができないのか、今やらなかったらどうするんですか。政府には拉致問題をわがことと捉えて本気で動いてもらい、何とか日朝首脳会談を実現させてほしい」と話し、政府に対し、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するよう改めて強く求めました。
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