厚狭の寝太郎
むかしむかし、山口県の厚狭という村に、庄屋というお金持ちの家がありました。そこに太郎という男の子がいました。太郎はいつも寝てばかりいたので、村の人たちは「寝太郎」と呼んで、ばかにしていました。
ある日、寝太郎は目を覚まして、お父さんに「大きな船を作ってください」と言いました。お父さんはびっくりしましたが、寝太郎のお願いいを聞いて船を作りました。次に寝太郎は「たくさんの草鞋(わらじ)を船にのせて、水夫を7人か8人雇ってください」と言いました。お父さんはよく分かりませんでしたが、寝太郎の言うとおりにしました。
寝太郎と水夫たちは船に乗って出発しました。
船は西へ進み、佐渡島に着きました。寝太郎は島の人たちに「古い草鞋と新しい草鞋を交換しましょう」と言いました。たくさんの人が集まり、船は古い草鞋でいっぱいになりました。
寝太郎は村に帰ると、大きな桶を作ってもらい、草鞋をきれいに洗いました。すると、桶の底にたくさんの土と砂金がありました。佐渡島では土を持ち出すことができなかったので、寝太郎は草鞋に土がつくことを考えていたのです。
寝太郎はそのお金で村の海を埋め立てて、大きな田んぼを作りました。村の人たちはとても驚きました。