今回の問題を受けて、12日午後、自民党と立憲民主党の参議院国会対策委員長が国会内で会談し、政治倫理審査会の開催に向けて協議しました。
そして、いずれも自民党安倍派の世耕前参議院幹事長、橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣、西田昌司議員が出席して弁明する意向を示したことを受けて、14日に審査会を開くことで合意しました。
1人当たりの弁明と質疑の時間はおよそ2時間で、午前に1人、午後に2人が出席するとしています。
これを受けて、与野党は12日夕方、改めて審査会の幹事懇談会を開き、弁明を行う順番や公開のあり方について詰めの協議を行うことになりました。
一方、会談では参議院予算委員会で行われている新年度予算案の審議について、今週15日に岸田総理大臣と関係閣僚に出席を求めて集中審議を行うことでも合意しました。
橋本元五輪相「反省も含めてしっかり説明責任を果たしたい」
橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣は、記者団に対し「党の参議院議員会長や『清和政策研究会』の座長も務めてきた。国民の政治不信を招いてしまった責任は大変大きいと思っており、その反省も含めてしっかり説明責任を果たしたい」と述べました。
また、自身が出席する審査会を報道関係者に公開するかどうかについては、審査会側に委ねる考えを示しました。
自民 松山参院幹事長「分かりやすい説明をしてもらいたい」
自民党の松山参議院幹事長は記者会見で「3人にはしっかり分かりやすい説明をしてもらいたい。出席は強制できるものでもないので、今後、みずから出席する人がいればまた開催すればいいのではないか」と述べました。
立民 泉代表「国民が真相知ることができる環境 作っていきたい」
立憲民主党の泉代表は、党の会合で「誰かから聞かれなければ答えないというものであってはならないし、場がセットされなければ答えないというのもおかしな話だ。弁明をしたい人が皆、弁明できるようにすべきだと言ってきたが、いまだに自民党は妨げているのではないか。国民が真相を知ることができる環境をできるかぎり、作っていきたい」と述べました。
参院政倫審 野党側幹事 吉川参院議員「1人でも多くから説明を」
参議院政治倫理審査会で野党側の幹事を務める立憲民主党の吉川沙織参議院議員は記者団に対し「議員本人の意向が最大限尊重されるべきだが、1人でも多くから説明を聞かないかぎり、構造が明らかにならない。野党側からは『この3人で幕引きになるのではないか』という意見もあった。期限までに回答していない1人は言語道断だ」と述べました。
立民 岡田幹事長「3人の出席で終わる話ではない」
立憲民主党の岡田幹事長は記者会見で「野党側は、申し立てをした32人の出席を求めている。3人の出席は第1弾で、それで終わる話ではない。衆議院の審査会でも51人全員の出席を求めており、新年度予算案が衆議院を通過したあと、岸田総理大臣の姿勢が後退しているように見える。それで通るはずがないことがなぜ分からないのか」と述べました。