同性どうせい婚こん訴訟そしょう 札幌さっぽろ高裁こうさいと東京とうきょう地裁ちさいで判決はんけつ言い渡いいわたしへ 2審しんで初はつ判断はんだん

同様どうようの裁判さいばんは各地かくちで起おこされ、1審しん判決はんけつはこれまで「違憲いけん」が2件けん、「違憲いけん状態じょうたい」が2件けん、「合憲ごうけん」が1件けんと判断はんだんが分わかれていて、2審しんでは14日にちの札幌さっぽろ高裁こうさいが初はじめての判断はんだんとなります。

14日にち、判決はんけつがある2件けんのうち札幌さっぽろの訴訟そしょうは、北海道ほっかいどう内ないの同性どうせいのカップル3組くみが国くにに賠償ばいしょうを求もとめています。

3年ねん前まえにあった1審しんの札幌さっぽろ地方ちほう裁判所さいばんしょの判決はんけつは、同性どうせいどうしの結婚けっこんを認みとめない民法みんぽうなどの規定きていについて「差別さべつ的てきな取り扱とりあつかいだ」などとして法ほうの下したの平等びょうどうを定さだめた憲法けんぽうに違反いはんするという判断はんだんを示しめした一方いっぽう、賠償ばいしょうの訴うったえは退しりぞけ、原告げんこく側がわが控訴こうそしていました。

東京とうきょうの訴訟そしょうでは、都内とないの同性どうせいのカップルなど8人にんが婚姻こんいんの自由じゆうを保障ほしょうする憲法けんぽうに違反いはんするなどとして国くにに賠償ばいしょうを求もとめています。

国くにはいずれの訴訟そしょうでも、「憲法けんぽうに違反いはんしない」として訴うったえを退しりぞけるように主張しゅちょうしています。

同性どうせい婚こんめぐる集団しゅうだん訴訟そしょう 全国ぜんこく5か所かしょで6件けん

同性どうせい婚こんをめぐる集団しゅうだん訴訟そしょうは、札幌さっぽろ、東京とうきょう、名古屋なごや、大阪おおさか、福岡ふくおかの全国ぜんこく5か所かしょで6件けん起おこされています。

これまでの1審しん判決はんけつは、

▽「違憲いけん」が札幌さっぽろ地裁ちさいを含ふくめて2件けん、

▽「違憲いけん状態じょうたい」が2件けん、

▽憲法けんぽうに違反いはんしない「合憲ごうけん」が1件けんとなっていて、裁判所さいばんしょの判断はんだんが分わかれています。

2審しんの判決はんけつは14日にちの札幌さっぽろ高裁こうさいが初はじめてで、どのような判断はんだんが示しめされるか、注目ちゅうもくされます。

札幌さっぽろの訴訟そしょう 原告げんこくカップルの思おもいは

札幌さっぽろ市しに住すむ中谷なかたに衣里えりさん（32）と、パートナーの30代だいの女性じょせいは、高校生こうこうせいのころから17年間ねんかん交際こうさいし、3年ねんほど前まえから札幌さっぽろ市内しないのマンションで2人にんで暮くらしています。

6年ねん前まえには性的せいてきマイノリティーの人ひとたちのカップルをパートナーとして事実じじつ上じょう、公的こうてきに認みとめる札幌さっぽろ市しのパートナーシップ宣誓せんせい制度せいどで宣誓せんせいを行おこないましたが、結婚けっこんと同おなじように法的ほうてきな権利けんりや義務ぎむが発生はっせいするわけではないため、日々ひび、不安ふあんや社会しゃかいの壁かべを感かんじる状況じょうきょうは変かわっていません。

5年ねん前まえ、弁護べんご団だんから話はなしを聞きいてすぐに原告げんこくとして訴訟そしょうに参加さんかしようと決きめました。

中谷なかたにさんは「交通こうつう事故じこに遭あって軽かるいけがをしたことがあり、そのとき、もし事故じこで意識いしき不明ふめいになったらパートナーに連絡れんらくがいくのか、意識いしきがないときに手術しゅじゅつとなったら同意どうい書しょが書かけるのかと不安ふあんを感かんじました」と話はなしました。

ほかにも中谷なかたにさんの勤め先つとめさきの社宅しゃたくにパートナーが住すめなかったり、マンションを購入こうにゅうする際さいに金融きんゆう機関きかんで夫婦ふうふを対象たいしょうにしたローンを組くむことができなかったりしたということです。

2人にんは「今いまのマンションは無理むりをして一括いっかつで購入こうにゅうしましたが、同性どうせいのカップルであることがライフプランを考かんがえるうえでかなり障壁しょうへきになってしまうと感かんじました」と話はなしていました。

一連いちれんの裁判さいばんが始はじまった当初とうしょ、中谷なかたにさんは両親りょうしんの理解りかいが得えられず、匿名とくめいで活動かつどうしていましたが、裁判さいばんの意義いぎなどを時間じかんをかけて説明せつめいし、おととしからは理解りかいを得えて実名じつめいで活動かつどうしています。

中谷なかたにさんは「社会しゃかい的てきな不ふ平等びょうどうを解消かいしょうするための活動かつどうはやはり顔かおや名前なまえを出だして、ここで一緒いっしょに生いきている人ひとなんだよと伝つたえないといけないと思おもいました。憲法けんぽう違反いはんの判決はんけつが出でることを望のぞみますし、何なにより、同性どうせいどうしの結婚けっこんを認みとめる法律ほうりつが早はやくできてくれたらうれしいです」と話はなしていました。

またパートナーの女性じょせいは、「1審しんより、踏み込ふみこんだ違憲いけんの判決はんけつが出でてほしいです。仲間なかまと『一いち歩ほ進すすんだね』と喜よろこびたい」と話はなしていました。