ワトリング氏は、これまでウクライナ側はなるべく広い範囲で前進する動きを見せることにより、どこからの突破を狙っているかロシア側に悟られないようにしてきたと分析しています。
ただ、いずれ主力部隊を投入して前線の突破を図る決断を迫られると指摘した上で、「成功するかどうかの二つに一つで、段階的なものではない」として、今後、決定的な局面を迎えることになるとしています。
その上で「損失は膨らみ、成功には時間がかかるだろう」と分析し、ウクライナ兵の訓練や武器を供与する態勢を維持し、ロシアにいずれは敗北すると思わせることが重要だと訴えています。
永世中立国のスイスは、他国に輸出した自国製の武器が、紛争当事国に再輸出されることを法律で禁じてきました。 ただ、ロシアによる軍事侵攻が長期化する中、ドイツやデンマークが、自国が保有するスイス製の弾薬などをウクライナに送りたいと要求していることを受けてスイスの連邦議会は、武器の再輸出に関する法律の修正案を検討しています。 ウクライナのゼレンスキー大統領は15日、スイスの議会でビデオ演説を行い「戦争の原因はロシアによる侵略であり、命を守るために戦っている」と述べ、自衛の立場を強調しました。 そのうえで「私たちは平和を取り戻すために武器を求めていることを理解してほしい」と述べ、ウクライナへの武器の再輸出を認めてほしいと訴えました。 地元のメディアによりますと、スイスの議会で外国の首脳がビデオ演説を行うのは異例で、演説が終わると、多くの議員が立ち上がり、大きな拍手をおくっていました。 再輸出を可能にする法律の修正案は、今月上院で可決され、下院での審議がことし秋に予定されていますが、世論調査でも賛否がきっ抗しているほか、連立を組む4つの党のなかでも立場は割れていて、長年、中立を掲げてきたスイスでの議論の行方が注目されています。
ゼレンスキー大統領 スイスの連邦議会でビデオ演説