プリゴジン氏し 音声おんせい公開こうかいもどこに? プーチン氏し 再度さいど“裏切うらぎりだ”

ロシアでは国防省こくぼうしょうが、ワグネルの戦闘せんとう員いんなどに対にたいして6月つき中ちゅうに国防省こくぼうしょうと契約けいやくを結むすぶよう迫せまっていましたが、プリゴジン氏しが拒否きょひし、反発はんぱつを強つよめていました。

プリゴジン氏しは、今回こんかいの音声おんせいメッセージの中なかで、「謀略ぼうりゃくによってワグネルは7月つき1日にちに消滅しょうめつしなければならなかった。戦闘せんとう員いんは誰だれも国防省こくぼうしょうとの契約けいやくに同意どういしなかった。これまでの戦闘せんとう能力のうりょくが完全かんぜんに失うしなわれることを誰だれもが知しっていたからだ」と述のべました。

そのうえで「抗議こうぎデモを行おこなうつもりだった。政権せいけん転覆てんぷくの意図いとはなかった」として反乱はんらんではなかったと主張しゅちょうしました。

そして、ロシアで流血りゅうけつの事態じたいを避さけるため部隊ぶたいを撤収てっしゅうさせたと強調きょうちょうした上うえで、隣国りんごくベラルーシのルカシェンコ大統領だいとうりょうの名前なまえを挙あげ「ワグネルが今後こんごも活動かつどうするための解決かいけつ策さくを見みつけようと手てを差し伸さしのべてくれた」などと述のべました。

プリゴジン氏しがSNSに投稿とうこうしたのは、日本にっぽん時間じかんの25日にち未明みめいに、部隊ぶたいを引き返ひきかえさせるとする音声おんせいメッセージを発信はっしんしたあと初はじめてです。

ただ、発信はっしんした場所ばしょはわかっておらず、自身じしんがどこにいるかは明あきらかにせず、その動向どうこうに引き続ひきつづき関心かんしんが集あつまっています。

このなかでプーチン大統領だいとうりょうは、ロシアの民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃワグネルの代表だいひょう、プリゴジン氏しによる武装ぶそう反乱はんらんを念頭ねんとうに「武装ぶそう反乱はんらんはいかなる場合ばあいでも鎮圧ちんあつされる。反乱はんらんを組織そしきした者ものたちは、国くにや国民こくみんを裏切うらぎり、犯罪はんざいに引きずり込ひきずりこんだ者ものも裏切うらぎった」と激はげしく非難ひなんしました。

一方いっぽうで、ワグネルの部隊ぶたいが一転いってんして撤退てったいしたことに対にたいし「唯一ゆいいつ正ただしい決断けつだんを下くだしたワグネルの兵士へいしたちに感謝かんしゃする。流血りゅうけつには至いたらず、最後さいごの一線いっせんで立ち止たちどまった」と述のべました。

そのうえで、ワグネルの戦闘せんとう員いんたちに対にたいし「国防省こくぼうしょうやほかの機関きかんと契約けいやくを結むすぶことでロシアに奉仕ほうしし続つづける機会きかいや、家族かぞくのもとに戻もどる機会きかいもある。望のぞむ人ひとは、ベラルーシに行いくことができる。私わたしとの約束やくそくは果はたされる」と述のべ、兵士へいしとして国防省こくぼうしょうとの契約けいやくを結むすぶ選択肢せんたくしを示しめすとともに、同盟どうめい関係かんけいにある隣国りんごくベラルーシに行いけば、ワグネルの戦闘せんとう員いんの安全あんぜんを保証ほしょうすると主張しゅちょうしました。

そして今回こんかいの武装ぶそう反乱はんらんをめぐって、プーチン政権せいけんとプリゴジン氏しとの仲介ちゅうかい役やくを担になったとされるベラルーシのルカシェンコ大統領だいとうりょうに対にたいし、「平和へいわ的てきな解決かいけつへの努力どりょくと貢献こうけんに感謝かんしゃする」と述のべ、謝意しゃいを示しめしました。

また、プーチン大統領だいとうりょうは、「ロシアの敵てきであるウクライナのネオナチやこれを支援しえんする西側にしがわ諸国しょこくなどが望のぞんでいたのは、ロシア兵へいが互たがいに殺し合ころしあい、最終さいしゅう的てきにはロシアが負まけ、われわれの社会しゃかいが分裂ぶんれつすることだった」などと主張しゅちょうし、ウクライナや欧米おうべい側がわを強つよくけん制けんせいしました。

また、ロシア大統領だいとうりょう府ふはプーチン大統領だいとうりょうが26日にち夜よる、日本にっぽん時間じかんの27日にち朝あさ、ショイグ国防こくぼう相しょうのほか、検事けんじ総長そうちょうや内相ないしょう、FSB＝連邦れんぽう保安庁ほあんちょうの長官ちょうかんなど治安ちあん機関きかんのトップを集あつめた緊急きんきゅうの会議かいぎを開ひらいたと発表はっぴょうしました。

会議かいぎの冒頭ぼうとう、プーチン大統領だいとうりょうは「ここ数すう日にちのあなたたちの業務ぎょうむの遂行すいこうに感謝かんしゃするとともにわれわれが直面ちょくめんしている現状げんじょうと課題かだいについて話し合はなしあうために集あつまってもらった」と述のべ、プリゴジン氏しによる武装ぶそう反乱はんらんをめぐって協議きょうぎを行おこなったものとみられます。

また、今後こんご、どのような影響えいきょうが出でるのか評価ひょうかを続つづけている最中さいちゅうだとする一方いっぽう「ロシア国内こくないで何なにが起おきようともアメリカは引き続ひきつづきウクライナの防衛ぼうえいや主権しゅけんと領土りょうどの一体いったい性せいを支持しじする」と強調きょうちょうしました。

ホワイトハウスのカービー戦略せんりゃく広報こうほう調整ちょうせい官かんは記者きしゃ会見かいけんで武装ぶそう反乱はんらんが発生はっせいして以降いこう、ロシアに対にたいし、さまざまな外交がいこうルートを通をつうじてアメリカが関与かんよしていないことを直接ちょくせつ、伝つたえたと明あきらかにしました。

そのうえで「アメリカはロシアの体制たいせい転換てんかんを目指めざしているわけではない」と強調きょうちょうしました。また、アメリカはプリゴジン氏しの所在しょざいについて把握はあくしていないとしています。

また、松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんも閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「プリゴジン氏しやロシアの民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ、ワグネルの動向どうこうをめぐるロシア国内こくない情勢じょうせいについては、引き続ひきつづき、重大じゅうだいな関心かんしんを持もって注視ちゅうししていく考かんがえであり、G7＝主要しゅよう7か国かこくをはじめとする同志どうし国こくと緊密きんみつに連携れんけいしつつ、適切てきせつに対応たいおうしていく」と述のべました。