日本新聞: イニエスタ退団セレモニーのことばと会見の概要

イニエスタ退団たいだんセレモニーのことばと会見かいけんの概要がいよう

Jul 2, 2023 05:07

Furigana

サッカーの元もとスペイン代表だいひょうでJ1のヴィッセル神戸こうべで、およそ5年間ねんかんプレーしたアンドレス・イニエスタ選手せんしゅが1日にち、ヴィッセルで最後さいごの試合しあいに出場しゅつじょうしました。

試合しあい後ごの退団たいだんセレモニーでの感謝かんしゃのことばと、その後そのごに行おこなわれた会見かいけんの概要がいようです。

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「永遠えいえんに感謝かんしゃする」

退団たいだんセレモニーで、イニエスタ選手せんしゅは「5年ねん前まえに神戸こうべ、ヴィッセルに来きたが、そのときにはこの旅たびが美うつくしく感動かんどう的てきになるかは想像そうぞうができなかった。大切たいせつな思い出おもいでは皆みなさんがここに来きた1日にち目めから私わたしだけでなく家族かぞくにも愛情あいじょうや尊敬そんけい、優やさしさを示しめしてくれたことで永遠えいえんに感謝かんしゃする」と話はなしました。

神戸こうべで過すごした5年間ねんかんについては、「自分じぶんの国くにから遠とおく離はなれたところで、自分じぶんの国くににいるように感かんじることは難むずかしいことだが、私わたしたちはここでそれを感かんじることができた。神戸こうべは自分じぶんたちの故郷こきょうだと思おもっているし、最初さいしょに神戸こうべに来きたときからそう思おもっている」と振り返ふりかえりました。

そのうえで「皆みなさんは私わたしたちの人生じんせいの一いち部分ぶぶんで、2018年ねんにここに来きた時ときのこのクラブをより大おおきくするという約束やくそくを今いま果はたすことができたと感かんじている。ピッチ内外ないがいで最大さいだいの力ちからでチームのために戦たたかうことに対にたいして自分じぶんが感かんじてきた誇ほこりと同おなじくらいの誇ほこりを皆みなさんが感かんじてくれたと願ねがっている」と話はなしました。

「また会あいましょう」

そして、初はつ優勝ゆうしょうを狙ねらえる位置いちで戦たたかっているチームに向むけては「すばらしいシーズンになってほしい。ファンの皆みなさんには、ここまでやってきてもらったとおり、チームを支ささえてもらいたい。皆みなさんの支ささえが、目標もくひょうを達成たっせいする力ちからになる。自分じぶんも離はなれたところではあるが力ちからを送おくりたい」とエールを送おくりました。

最後さいごに、集あつまったファンに向むけて「きょうはお別わかれを言いいにきたが、『さよなら』ということばは好すきではない。『また会あいましょう』と言いっておく。また日本にっぽんに戻もどってくるし、ここは自分じぶんたちにとって故郷こきょうのようなところだ」と述のべたあと、日本にっぽん語ごで「ありがとうございました。みなさん」と伝つたえてスピーチを締しめくくりました。

記者きしゃ会見かいけんの概要がいよう

イニエスタ選手せんしゅは、退団たいだんセレモニーのあと、会見かいけんでも報道陣ほうどうじんの取材しゅざいにも応おうじました。

この中なかでは、日本にっぽんでの生活せいかつについて「異国いこくで違ちがう文化ぶんかの中なかで、来きた初日しょにちから、ここに残のこるつもりでやってきた。通過つうか点てんとして来きたわけではなくて、常つねに新あらたなことに挑戦ちょうせんし続つづけていこうとした。神戸こうべ、日本にっぽんを自分じぶんの故郷こきょうのように感かんじていた」と振り返ふりかえりました。

そして、「チームに来きた初日しょにちから私わたしが心こころがけていたことは、ピッチの内外ないがいでどこにいようとも、プロ選手せんしゅとしてクラブと町まちをリスペクトすることで、最大限さいだいげんの努力どりょくで貢献こうけんすることだ。こんなに長ながい期間きかんここでやれたのは、皆みなさんの愛情あいじょう、リスペクト、優やさしさを実感じっかんできたからだ」と話はなしました。

さらに神戸こうべで家族かぞくが増ふえたことに触ふれ「子こどもが生うまれた時期じきに日本にっぽんにいられたことはよかった。故郷こきょうのようだと感かんじている。日本にっぽんの皆みなさんが、私わたしのことを誇ほこりに思おもってくれているのはうれしい。だから、ここで楽たのしく過すごせたし、私わたしにとって皆みなさんはとても大おおきな存在そんざいだ」と話はなし、改あらためてファンに感謝かんしゃを述のべました。

「楽たのしみながらキャリアを終おえる」

一方いっぽうで、今こんシーズン、控ひかえに回まわる試合しあいが続つづいたことについて「この数すうか月かげつは自分じぶんの中なかでも事実じじつを受け止うけとめることが難むずかしい時期じきだった。でも、人生じんせいというのはそういうもので、それでもモチベーションを見みつけなくてはならない。モチベーションを保たもつためには、自分じぶんのサッカーのキャリアやクラブ、チームメイトをリスペクトして、試合しあいに向むけて準備じゅんびすることだ。残念ざんねんながらそういう私わたしの気持きもちとは異ことなったので、ここを去さることになった」と述のべました。

そして、「この状況じょうきょうというのがサッカーを続つづけるためのモチベーションを大おおきくしたり、小ちいさくしたりした。ここ数すうか月かげつは試合しあいに出場しゅつじょうできるように自分じぶんでできるかぎりの準備じゅんびをしてきた。しかし、監督かんとくはそう思おもってくれなかった。私わたしにとってのモチベーションとは、サッカーをプレーし、楽たのしみながらキャリアを終おえることだ。それが、次つぎのところでできるかどうかはわからないしうまくいくかもわからない。ここに残のこったところでプレーするのは難むずかしいだろう」と退団たいだんに至いたった要因よういんも語かたりました。

「次つぎがどこになるかはまだわからない」

今後こんごの新しん天地てんちについては「まだわからない。もう少もうすこし待またないといけない状況じょうきょうで、次つぎがどこになるかはまだわからない」としたうえで「もっとできると思おもっている。自分じぶんの持もてるかぎりの力ちからを尽つくして、よりよくしていこうとしたが、ここ4、5か月かげつは試合しあいに出でていないので最高さいこうの状態じょうたいで試合しあいをすることが難むずかしかった。結果けっか的てきには引き分ひきわけだったが、この結果けっかがどうだったかというよりも日本にっぽんでここまでやってきたことに対にたいする満足まんぞくと誇ほこりを感かんじている」と日本にっぽんでプレーした5年間ねんかんの充実じゅうじつを口くちにしました。