カブスの鈴木誠也選手は「2番 指名打者」で先発出場し、3打数1安打でした。
大リーグのカブスとドジャースは今月18日と19日に東京ドームで、日本では2019年以来6年ぶりの公式戦となる開幕シリーズで対戦します。
開幕を3日後に控え、カブスは15日に東京ドームで阪神とエキシビションゲームを行い、鈴木選手は「2番 指名打者」で先発出場しました。
鈴木選手は1回の第1打席で名前がコールされると、ファンから大きな歓声と拍手で迎えられ、阪神の先発 門別啓人投手の初球のストレートをとらえましたがセンターライナーでした。
鈴木選手は、第2打席もストレートをとらえましたがセンターフライ、第3打席はバットを折られながらもレフト前に運んでヒットを打ち、第4打席はフォアボールを選んで、15日は3打数1安打の内容でした。
試合は阪神が3回に1番の近本光司選手のタイムリーツーベースヒットで先制し、4回には前川右京選手のタイムリーツーベース、5回には佐藤輝明選手のタイムリーヒットで追加点をあげ3点をリードしました。
投手陣では、門別投手が5回を投げて1人のランナーも出さない完璧なピッチングを見せるなど、5人の投手リレーでカブス打線をヒット3本に抑えて完封し、阪神が3対0で勝ちました。
鈴木誠也「阪神の応援を聞いて鳥肌立った」
試合後、鈴木選手は「カブスのユニフォームを着て、東京ドームでプレーしているのは不思議だったが、僕の中で特別なのは間違いないしすごく思い出になった。いい経験になったし、きょう一日楽しかった」と振り返りました。
カブス打線を5回パーフェクトに抑えた、阪神の3年目で20歳の門別投手については「いいピッチャーと聞いていたが、実際打席に立ってみてすごくよかった。カブスも全然打てていなかったので、すごくまとまったいい投手だと思う」と印象を話しました。
アメリカのメディアからは「アメリカとは全く雰囲気の違う試合だったが、チームメートには事前に伝えていたのか」と聞かれ、「伝えてはいなかったが、応援のスタイルもみんな好きだったみたいですごくよかったと言ってもらえてうれしかった。僕も久しぶりに阪神の応援を聞いて鳥肌が立つものがあったし、阪神ファンもすばらしかった」と話していました。
門別啓人「『自分ももっとレベル上げないと』と思えた」
先発した阪神の3年目、門別啓人投手は今シーズン、先発ローテーション入りを目指す20歳でプロではまだ勝利がありません。
15日は、開幕シリーズを見据えてベストメンバーが並んだカブス打線を相手にストレート、変化球ともにコントロールよく投げ込み、5回59球を投げパーフェクトに抑えました。
試合後の会見では「本当に楽しくて、あっという間の時間だった。すごくストレートで押せていたし、しっかりとコースをついてコントロールできたからこそヒットも打たれなかったと思うので、そこはシーズンにつなげて、ボールの強さなどもさらに磨いていきたい」と手応えを話しました。
カブスの鈴木誠也選手との対戦については「守備のおかげでアウトにはなったが、すべていい当たりだったので、他のバッターよりもすごいと感じたし、『自分ももっとレベルを上げないと』と思えた対戦だった」と振り返っていました。
藤川監督「敬意を持って臨んだ いい練習になった」
阪神の藤川球児監督は試合後、「敬意を持ってゲームに臨み、すばらしい機会だから選手たちには精いっぱい楽しんでほしいというメッセージを伝えた。いい練習になったと思う」と振り返りました。
5回を投げて1人のランナーも出さない完璧なピッチングを見せた門別啓人投手については「今までの彼のキャリアの中で急に訪れたビッグチャンスだったが、物おじすることなく投げてくれたと思う。結果も内容もよく、すばらしかったので自信にしてほしい」とたたえていました。