25
歳の
寺本選手は、ロンドン、リオデジャネイロと2
大会連続でオリンピックに
出場し、
およそ10
年の
間、
日本の
女子を
引っ張ってきました。
去年2月には左足のアキレスけんを断裂する大けがを負いましたが、リハビリを重ねて競技の場に復帰。先月の全日本選手権では6位となり、NHK杯で3回目のオリンピックを目指していました。
しかし、この1か月の間にもともと痛めていた右の足首が再び痛み始め、練習ができない日々が続いたと言います。
代表内定が
かかるNHK
杯へ、「
勝負の
世界だ
し、
甘ったるいものではない。
今の
自分の
体操で
戦えるかと
言われると
そうではない。NHK
杯では
寺本明日香の
体操を
ファンや
観客のみなさんに
届けたいと
思っていた」と
気持ちを
切り替えました。
最初の種目、跳馬では「世界で戦える技」と位置づけ練習を重ねてきた高難度の「チュソビチナ」を見事に決めて、出場選手で2番目となる高得点をマークしました。
最後の種目、ゆかの着地で大きくバランスを崩し、結果は5位と代表内定はなりませんでしたが、競技の後には笑顔も見せました。
記者会見では「すごく
すっきりしている。きょうは、
この舞台に
立ててる
幸せを
身にしみながら
演技をやっていた。
代表選考というより、
この雰囲気を
楽しんでやっていた」と
振り返りました。
そして「本当にこの10年間はよくここまでやったなと思う。10年間トップでいたから、いろいろな思いがあったし、いろいろなこともあった。ここまで日本を引っ張ってこられてよかった。幸せだったなと思うし、本当に楽しかった」と涙とともに充実感をにじませました。