Japanese News: 米フロイドさん死亡事件1年警察の過剰な力の行使後絶たず

米べいフロイドさん死亡しぼう事件じけん1年ねん警察けいさつの過剰かじょうな力ちからの行使こうし後ご絶たたず

May 26, 2021 07:05

Furigana

去年きょねん、アメリカで人種じんしゅ差別さべつへの抗議こうぎ活動かつどうが広ひろがるきっかけになった黒人こくじんのジョージ・フロイドさんが死亡しぼうした事件じけんから1年ねんとなり、事件じけんの現場げんばには朝あさから多おおくの人ひとが訪おとずれて、黙もくとうをささげていました。

アメリカの中西部ちゅうせいぶミネソタ州しゅうで去年きょねん5月つき、黒人こくじんのジョージ・フロイドさんが白人はくじんの警察官けいさつかんに9分ふん以上いじょうにわたって首くびをひざで押おさえつけられて死亡しぼうし、その後そのご、これに反発はんぱつするデモが各地かくちで起おきて人種じんしゅ差別さべつへの抗議こうぎ活動かつどうが全米ぜんべいに広ひろがりました。

事件じけんから1年ねんとなった25日にち、「ジョージ・フロイド・スクエア」と名付なづけられた現場げんばには、朝あさから多おおくの人ひとが訪おとずれ、花はなを手向たむけたり黙もくとうをささげたりしていました。

地元じもとの黒人こくじん男性だんせいは「警察けいさつを変かえようという声こえが高たかまっていることは大おおきな一いち歩ほです。この流ながれを止とめずに確実かくじつに警察けいさつを変かえなければいけません」と話はなしていました。

地元じもとの白人はくじんの女性じょせいは「事件じけんから1年ねんがたち、改あらためて差別さべつをなくさなければいけないという思おもいを強つよくしました。問題もんだいを解決かいけつするために私わたしも積極せっきょく的てきに行動こうどうしていきたいです」と話はなしていました。

この事件じけんでは、フロイドさんの首くびを押おさえつけて死亡しぼうさせたとして元もと警察官けいさつかんに第だい2級きゅう殺人さつじんなど合あわせて3つの罪つみで有罪ゆうざいの評決ひょうけつが出だされていて、6月つき量刑りょうけいが言い渡いいわたされる見通みとおしです。

警察官けいさつかんの過剰かじょうな力ちからの行使こうしで亡なくなる人ひと後ごを絶たたず

フロイドさんが死亡しぼうした事件じけんを受うけて、アメリカでは警察けいさつの在り方ありかたを変かえるべきだという声こえが高たかまりました。

バイデン大統領だいとうりょうも警察けいさつを改善かいぜんしていく必要ひつよう性せいを繰り返くりかえし訴うったえ、フロイドさんの名前なまえがついた警察けいさつ改革かいかくの法案ほうあんを通過つうかさせるよう議会ぎかいに求もとめています。

事件じけんのあとも、警察官けいさつかんの過剰かじょうな力ちからの行使こうしで亡なくなる人ひとは後ごを絶たちません。

アメリカの民間みんかん団体だんたいの調査ちょうさでは、ことしに入はいって犠牲ぎせいになった人ひとは400人にん以上いじょう、2014年ねん以降いこう、毎年まいとし1000人にん以上いじょうが亡なくなっています。特とくに黒人こくじんの犠牲ぎせい者しゃが多おおく、人口じんこう100万まん人にん当あたりで比較ひかくすると、白人はくじんの2.6倍ばいに上のぼっています。

4月つき、アメリカのシンクタンクが行おこなった世論せろん調査ちょうさでは、警察けいさつの改革かいかくが緊急きんきゅうの課題かだいだと答こたえた人ひとは55％に上のぼっています。

警察けいさつによる過剰かじょうな力ちからの行使こうしをなくすことを訴うったえている民間みんかんの団体だんたいは、去年きょねん6月つき、8つの対応たいおう策さくを警察けいさつに求もとめるプロジェクトを立たち上あげ、呼よびかけを続つづけてきました。

具体ぐたい的てきには警察官けいさつかんによる首くびをしめる行為こういの禁止きんしや、銃じゅうを発砲はっぽうする前まえの警告けいこく、それに警察官けいさつかんが過剰かじょうな力ちからの行使こうしに及およんだ場合ばあい、同僚どうりょうの警察官けいさつかんによる介入かいにゅうを義務ぎむづけることなどです。

これらの対応たいおう策さくについては全米ぜんべいの30以上いじょうの州しゅうで実施じっし、もしくは実施じっしが検討けんとうされています。

このうち南部なんぶノースカロライナ州しゅうシャーロットの警察けいさつでは、市民しみんに銃じゅうを向むけた際さいは詳細しょうさいな報告ほうこくをするよう義務ぎむづけ、警察官けいさつかんが銃じゅうを使つかえる状態じょうたいにすると身みにつけたボディーカメラの録画ろくがが自動的じどうてきに始はじまる仕組しくみも導入どうにゅうしています。

また、可能かのうなかぎり対話たいわで事態じたいに対処たいしょするため、心こころのケアをするセラピストが現場げんばに向むかう警察官けいさつかんに同行どうこうする取り組とりくみも始はじまっています。セラピストは、主おもに精神せいしん面めんでのトラブルが疑うたがわれる事案じあんに対応たいおうし、相手あいてが興奮こうふんして状況じょうきょうが悪化あっかするおそれがある場合ばあいには相手あいてと警察官けいさつかんとの仲介ちゅうかい役やくを担になうこともあります。