人権問題をめぐる
米中の
対立が
深まるなか、
アメリカ国務省は
世界の
人権状況に関する報告書を
発表し、
中国の
新疆ウイグル自治区でウイグル
族などに対するいわゆる「ジェノサイド」が
続いているとして
中国政府を
強く
非難しました。
アメリカ国務省は、30
日、
去年1
年間の
世界各国の
人権状況をまとめた
報告書を
発表しました。
このなかで、中国の新疆ウイグル自治区について、100万人を超えるウイグル族などが収容所に拘束されていると指摘しています。
また、不妊手術の強要や拷問、強制労働に加え、宗教の自由が厳しく制限されるなど、民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加えるいわゆる「ジェノサイド」が続いていると強く非難しています。
また、香港については反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法などを挙げ「中国共産党は国際的な約束に反して香港の政治的自由と自治を組織的に解体した」と指摘しています。
会見でブリンケン国務長官は、反発を強める中国政府が対抗措置として欧米諸国に制裁を科していることについて「中国政府の人権侵害に対する他国の懸念や注目をさらに高めるだけだ」と批判しました。
そのうえで「バイデン政権はどこで人権侵害が起きようとも立ち向かう」と述べ、人権問題への対応を外交の中心に据える方針を強調しました。