일본어 뉴스: “2年分の甲子園” 今後へどうつなげるか

“2年ねん分ぶんの甲子園こうしえん” 今後こんごへどうつなげるか

Apr 1, 2021 19:04

Furigana

2年ねんぶりに開催かいさいされたセンバツ高校こうこう野球やきゅうは東海大とうかいだい相模さがみ高校こうこう（神奈川かながわ）の10年ねんぶりの優勝ゆうしょうで幕まくを閉とじました。新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだい後ご、高校こうこう野球やきゅうで初はじめての全国ぜんこく大会たいかい。コロナ禍かでの大会たいかい運営うんえいに加くわえて、多おおくの球児きゅうじが目めを見張みはる成長せいちょうを示しめした点てんでも大おおきな意義いぎを持もちました。

待まちに待まった舞台ぶたい

「2年ねん分ぶんの甲子園こうしえん」

「一投いっとう一いち打だに思おもいを込こめて」

開会かいかい式しきで、仙台せんだい育英いくえい高校こうこう（宮城みやぎ）のキャプテン、島貫しまぬき丞すすむ選手せんしゅが行おこなった宣誓せんせいです。去年きょねん、高校こうこう野球やきゅうは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで全国ぜんこく大会たいかいがすべて中止ちゅうし。2年ねんぶりの開催かいさいとなったセンバツ大会たいかいは球児きゅうじたちにとって待まちに待まった舞台ぶたいでした。

コロナ禍かでの運営うんえい

しかし、新型しんがたコロナの感染かんせんが収おさまらないなか、開催かいさいまでの道みちのりは平へいたんではなく、大会たいかいでは徹底てっていした感染かんせん対策たいさくがとられました。

▼選手せんしゅや監督かんとくなどを対象たいしょうにしたPCR検査けんさ

▼観客かんきゃくは上限じょうげん1万まん人にん

▼アルプス席せきでのブラスバンドの演奏えんそう禁止きんし

▼開会かいかい式しきで行進こうしんするのは6校こうのみ

あげればきりがありません。ただ、こうした対策たいさくによって選手せんしゅや関係かんけい者しゃなどから感染かんせん者しゃを1人にんも出ださず、大会たいかいを無事ぶじ、終おえることができました。

日本にっぽん高校こうこう野球やきゅう連盟れんめいの八田はった英二えいじ会長かいちょうは「いろいろな制約せいやくはあったが、感染かんせん対策たいさくを最大さいだい限げん重要じゅうよう視しし専門せんもん家かの意見いけんを最さい優先ゆうせんして採用さいようした。だからこそ『感染かんせんゼロ』にこぎつけられたと考かんがえている」と話はなしました。

遅おくれてきたヒーローたち

そして、大会たいかいは、決勝けっしょうまでの31試合しあいのうち半数はんすう以上いじょうの16試合しあいが2点てん差さ以内いないと好ゲームこうげ-むが繰り広くりひろげられました。

最大さいだいの特徴とくちょうが、去年きょねん秋あきの公式こうしき戦せんではベンチ入いりすらできなかった選手せんしゅなどいわば「遅おくれてきたヒーロー」たちの活躍かつやくです。

その1人にんがベスト4に入はいった中京ちゅうきょう大だい中京ちゅうきょう高校こうこう（愛知あいち）の櫛田くした理貴りき選手せんしゅです。

監督かんとくが「信しんじてみたい」と大会たいかい直前ちょくぜんにメンバーに入いれた選手せんしゅで専大せんだい松戸まつど高校こうこう（千葉ちば）との1回戦かいせんに代打だいだで出場しゅつじょうすると試合しあいを決きめるランニングホームランを打うちました。なんと公式こうしき戦せん初はつ打席だせきでした。

東海大とうかいだい菅生すがお高校こうこう（東京とうきょう）の2年生ねんせい、多た井い耶雲くも選手せんしゅも大会たいかい直前ちょくぜんにメンバー入いりした選手せんしゅで、京都きょうと国際こくさい高校こうこうとの2回戦かいせんで、9回かい裏うらに代打だいだとして公式こうしき戦せん初はつ打席だせきに立たち、逆転ぎゃくてんサヨナラのタイムリーツーベースを打うちました。多た井い選手せんしゅは、センバツに向むけて「チャンスがある」と信しんじ、自主じしゅ練習れんしゅうでバットを振り込ふりこんできたと言いいます。

そして、決勝けっしょうで好投こうとうした東海大とうかいだい相模さがみの石川いしかわ永ひさし稀まれ投手とうしゅと求もとめ航こう太郎たろう投手とうしゅも去年きょねん秋あきまでほとんど実績じっせきはなく、センバツが飛躍ひやくの舞台ぶたいとなりました。NHKの中継ちゅうけい番組ばんぐみで解説かいせつを担当たんとうした川かわ原崎はらさき哲也てつやさんは「去年きょねんは練習れんしゅう試合しあいなど実戦じっせんの機会きかいが少すくなく、監督かんとくも選手せんしゅの実力じつりょくを測はかりかねていたと思おもう」と、コロナ禍かだからこそ起おきた現象げんしょうと分析ぶんせきしています。

今後こんごにどういかす

次つぎは、夏なつの甲子園こうしえんを目指めざす戦たたかいが始はじまります。

2年ねんぶりの開催かいさいとなったセンバツは、球児きゅうじたちにとって夢ゆめや目標もくひょうとなる甲子園こうしえんの舞台ぶたいがあることが選手せんしゅとしての成長せいちょうにつながることを示しめしました。準じゅん優勝ゆうしょうした明豊めいほう高校こうこう（大分おおいた）の川崎かわさき絢あや平ひら監督かんとくは「甲子園こうしえんで大会たいかいが開催かいさいされることが子こどもたちの励はげみになればいい」と話はなしていました。

高野連こうやれんは今後こんごも感染かんせん対策たいさくを最さい優先ゆうせんに大会たいかいの実現じつげんを目指めざします。八田はった会長かいちょうは、「これからも第だい4波はが来くる。夏なつに完全かんぜんに終息しゅうそくしているということはありませんから、今後こんごもコロナ対策たいさくを1番ばん重要じゅうよう視しして運営うんえいしていく。だからこそ夏なつも乗り切のりきれるのではないかと考かんがえている」と決意けついを話はなしました。

開催かいさいしたからこそ見みえてきた意義いぎや課題かだいを今後こんごにどうつなげていくか、模索もさくはこれからも続つづきます。