日本新聞: 分科会尾身会長「高齢者にワクチン届く6月ごろまでが正念場」

分科ぶんか会かい尾身おみ会長かいちょう「高齢こうれい者しゃにワクチン届とどく6月つきごろまでが正念場しょうねんば」

Apr 1, 2021 23:04

Furigana

政府せいふが「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」の適用てきようを決きめたことを受うけて「基本きほん的てき対処たいしょ方針ほうしん分科ぶんか会かい」の尾身おみ茂しげる会長かいちょうは1日にち夜よる開ひらいた記者きしゃ会見かいけんで「高齢こうれい者しゃにワクチンが届とどく6月つきごろまでが正念場しょうねんばだ。大おおきなリバウンドを防ふせぐことがこれからの最さい優先ゆうせん課題かだいになる」と述のべ、国くにと自治体じちたいがこれまで以上いじょうに姿勢しせいを示しめす形かたちで対策たいさくを進すすめ、一般いっぱんの人々ひとびとが感染かんせん対策たいさくに協力きょうりょくすることが重要じゅうようだと強調きょうちょうしました。

この中なかで尾身おみ会長かいちょうは、現在げんざいの感染かんせん状況じょうきょうについて「飲食いんしょく店てんが中心ちゅうしんだったクラスターが多様たよう化かし、学生がくせいのコンパやオープニングセレモニーなどの人ひとが集あつまる機会きかい、工場こうじょう、学校がっこう、外国がいこく人じんコミュニティ、カラオケ喫茶きっさなどで感染かんせんが広ひろがってきている。行動こうどう変容へんようへの協力きょうりょくが得えられにくくなってきているうえ、感染かんせん力りょくの強つよい変異へんいウイルスによって拡大かくだいのスピードが加速かそくする可能かのう性せいがある」と分析ぶんせきし、「人々ひとびとの行動こうどう変容へんように頼たよるだけでなく、多様たような感染かんせん源げんに直接ちょくせつ、介入かいにゅうする対策たいさくが必要ひつようになってきている」という認識にんしきを示しめしました。

そして、対策たいさくを進すすめる上うえでの考え方かんがえかたとして「今いままで以上いじょうに自治体じちたいと国くにがしっかりやっているという姿勢しせいを一般いっぱんの人ひとに知しってもらわないと、みんなコロナ疲づかれの中なかで対策たいさくを頑張がんばろうとはならない。何なにでもダメと言いうことではなくメリハリをつけることが重要じゅうようだ」と述のべました。

具体ぐたい的てきには自治体じちたいや国くには、飲食いんしょく店てんの営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅく要請ようせいや行政ぎょうせいの担当たんとう者しゃが飲食いんしょく店てんへの見回みまわりを行おこなうことなどと合あわせて、県けんを超こえた移動いどう制限せいげんや、カラオケ喫茶きっさの利用りよう自粛じしゅくなどを一連いちれんのパッケージとして対策たいさくをとる必要ひつようがあるとしています。

また、一般いっぱんの人ひとたちが取とる対策たいさくとして、会食かいしょくは感染かんせん対策たいさくを実施じっししている店みせでできるだけ4人にんまでで行おこない、混雑こんざつした場所ばしょや時間じかんを避さけるなど「感染かんせんリスクの低ひくい行動こうどう」を取とってもらいたいとした一方いっぽうで、食事しょくじ中ちゅうも含ふくめたマスクのない会話かいわや「3密みつ」や大声おおごえを出だす場面ばめん、大だい人数にんずうでの飲酒いんしゅを伴ともなう懇親こんしん会かいなどは「絶対ぜったいに避さけてほしい」と述のべました。

さらに、今後こんごの見通みとおしについて尾身おみ会長かいちょうは「高齢こうれい者しゃにワクチンが届とどく6月つきごろまでが正念場しょうねんばだ。それまでに大おおきなリバウンドを防ふせぐことがこれからの最さい優先ゆうせん課題かだいになる。今後こんご、重点じゅうてん措置そちがほかの地域ちいきで必要ひつようになってくることは当然とうぜんあると思おもうが、その際さいには客観きゃっかん的てきな評価ひょうかをもとに、機動きどう的てきに判断はんだんすべきで、専門せんもん家かとして指標しひょうを示しめしたい」と述のべました。