日本に
留学している23
歳の
香港の
女性が、
先月、
香港に
一時戻った
際に、
国の
分裂をあおったとして、
香港国家安全維持法に
違反した
疑いで
逮捕されました。
女性は
日本滞在中にインターネットに
香港独立に関する投稿をしたということで、
海外での
行為も
取り締まりの
対象としている
この法律が
日本での
活動に
適用されたのは
初めてとみられます。
香港の警察は先月8日、23歳の女性がインターネットに香港の独立を扇動するメッセージを投稿し、国の分裂をあおったとして、香港国家安全維持法に違反した疑いで逮捕したと発表しました。
関係者によりますと、女性は日本の大学に留学中で、日本滞在中の2019年からおととしにかけて香港の独立に関するメッセージをSNSに投稿していたということです。
女性は先月、香港に一時戻った際に逮捕され、その後、保釈されましたが、パスポートの提出を求められ、日本に戻れなくなっています。
3年前に施行された香港国家安全維持法は、国の分裂や政権の転覆、外国の勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為などを取り締まるもので、海外での活動や外国人も取り締まりの対象としています。
中国や香港の問題に詳しい東京大学大学院の阿古智子教授は、日本での活動に適用されたのは初めてとみられるとしたうえで、「言論空間を萎縮させるこの法律が香港域外にも適用される恐ろしさを、日本にいる私たちも深刻にとらえるべきだ」と話しています。