日本新聞: 習主席とゼレンスキー大統領が電話会談ロシアの軍事侵攻後初

習主席しゅせきとゼレンスキー大統領だいとうりょうが電話でんわ会談かいだんロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこう後ご初はつ

Apr 27, 2023 08:04

Furigana

中国ちゅうごくの習近平ちから国家こっか主席しゅせきとウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは26日にち、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこう後ご、初はじめて電話でんわで会談かいだんしました。習主席しゅせきは中国ちゅうごく政府せいふの特別とくべつ代表だいひょうをウクライナなどに派遣はけんする考かんがえを示しめし、和平わへい交渉こうしょうの仲介ちゅうかい役やくとして具体ぐたい的てきな成果せいかにつなげられるかが焦点しょうてんです。

中国ちゅうごく外務省がいむしょうによりますと、電話でんわ会談かいだんで習近平ちから国家こっか主席しゅせきは「中国ちゅうごくはウクライナと協力きょうりょくし、できるだけ早はやい停戦ていせんや平和へいわの回復かいふくのために努力どりょくする」と述のべ、仲介ちゅうかい役やくとして建設けんせつ的てきな役割やくわりを果はたす姿勢しせいを強調きょうちょうしました。

その上うえで、中国ちゅうごく政府せいふの特別とくべつ代表だいひょうをウクライナなどに派遣はけんする考かんがえを示しめしました。

これに対にたいし、ゼレンスキー大統領だいとうりょうはみずからのSNSで、会談かいだんが1時間じかんにわたったことを明あきらかにし「ウクライナにとって公正こうせいで持続じぞく可能かのうな平和へいわを確立かくりつするためどのように協力きょうりょくできるか協議きょうぎした」と述のべました。

そして「平和へいわは国際こくさい法ほうの原則げんそくと国連こくれん憲章けんしょうの尊重そんちょうに基もとづき公正こうせいで持続じぞく可能かのうでなければならない。領土りょうどを妥協だきょうする平和へいわはありえない」と述のべ、ロシアが掌握しょうあくしている東部とうぶや、一方いっぽう的てきに併合へいごうした南部なんぶのクリミアを譲ゆずることはないと強調きょうちょうしました。

両りょう首脳しゅのうによる会談かいだんはおととし7月つき以来いらいで、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこう後ごは、初はじめてです。

習主席しゅせきは先月せんげつロシアを訪問ほうもんし、プーチン大統領だいとうりょうと首脳しゅのう会談かいだんを行おこなうなど和平わへい交渉こうしょうの仲介ちゅうかいに意欲いよくを示しめしていて、具体ぐたい的てきな成果せいかにつなげられるかが焦点しょうてんです。

ゼレンスキー大統領だいとうりょう「長ながく合理ごうり的てきな会談かいだんだった」

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは26日にちに新あらたに公開こうかいした動画どうがで中国ちゅうごくの習近平ちから国家こっか主席しゅせきとの会談かいだんについて「主おもにどのようにして平和へいわを回復かいふくするかについて意見いけんを交換こうかんした。長ながく、合理ごうり的てきな会談かいだんだった」と述のべました。

そして「両国りょうこくはともに国家こっかの主権しゅけんや領土りょうどの保全ほぜん、安全あんぜん保障ほしょうのルールを順守じゅんしゅすることに関心かんしんを持もっている」とした上うえで中国ちゅうごくの国際こくさい社会しゃかいでの影響えいきょう力りょくを利用りようして和平わへいに向むけた土台どだい作づくりが進すすむことに期待きたいを示しめしました。

ロシア外務省がいむしょう「中国ちゅうごく側がわの対応たいおうを評価ひょうか」

ロシア外務省がいむしょうのザハロワ報道ほうどう官かんは26日にち声明せいめいを発表はっぴょうし「われわれは中国ちゅうごく側がわが交渉こうしょうのプロセスの確立かくりつに向むけて努力どりょくする用意よういがあることを認識にんしきしている。中国ちゅうごく外務省がいむしょうがことし2月つき24日にちに示しめした立場たちばとわれわれのアプローチは広ひろく一致いっちしている」として、中国ちゅうごく側がわの対応たいおうを評価ひょうかする姿勢しせいを示しめしました。

一方いっぽうで「これまでのところ、キーウの政権せいけんはウクライナ危機ききの政治せいじ的てきかつ外交がいこう的てきな解決かいけつを拒否きょひしている。ワシントンに支配しはいされている操あやつり人形にんぎょうたちが平和へいわへの呼よびかけに応おうじることはほとんどない」として、ゼレンスキー政権せいけんを非難ひなんしました。

米べいホワイトハウス歓迎かんげいも注視ちゅうしする考かんがえ示しめす

アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略せんりゃく広報こうほう調整ちょうせい官かんは26日にち、記者きしゃ団だんに対にたいし「習主席しゅせきや中国ちゅうごく当局とうきょくがウクライナの考かんがえを知しることは重要じゅうようであり、よいことだと思おもう」と歓迎かんげいしました。

一方いっぽうでカービー調整ちょうせい官かんは「会談かいだんが有意義ゆういぎな平和へいわへの一いち歩ほや提案ていあんにつながるかどうかは現時点げんじてんではわからない」と述のべて注視ちゅうししていく考かんがえを示しめしました。

そのうえで「われわれは平和へいわにつながるいかなる取り組とりくみも歓迎かんげいする。その平和へいわは持続じぞく的てきで信頼しんらいできるものでなくてはならず、ゼレンスキー大統領だいとうりょうやウクライナ国民こくみんが賛同さんどうするものでないかぎりそうはならないと思おもう」と強調きょうちょうしました。