日本新聞: 鹿児島沖永良部島に巨大な破片漂着中国のロケットの残骸か

鹿児島かごしま沖永良部おきのえらぶ島とうに巨大きょだいな破片はへん漂着ひょうちゃく中国ちゅうごくのロケットの残骸ざんがいか

Apr 27, 2023 16:04 5

Furigana

鹿児島かごしま県けんの沖永良部おきのえらぶ島とうの海岸かいがんで巨大きょだいな金属きんぞくの破片はへんが流れ着ながれついているのが見みつかり、専門せんもん家かは、形状けいじょうなどから中国ちゅうごくが打ち上うちあげたロケットの残骸ざんがいの可能かのう性せいが高たかいと話はなしています。

今月こんげつ20日にち、奄美あまみ群島ぐんとうの沖永良部おきのえらぶ島とうの海岸かいがんに打ち上うちあげられていた白しろい物体ぶったいを近ちかくに住すむ人ひとが見みつけました。

大おおきさは長ながさおよそ3メートル、幅はばが2メートルほどあり、表面ひょうめんには赤地あかじに黄色きいろの星ほしをあしらった中国ちゅうごくの国旗こっきのような図柄ずがらが描えがかれているほか、「排気はいき孔あな」という中国ちゅうごく語ごの文字もじも確認かくにんできます。

写真しゃしんを見みた中国ちゅうごくの宇宙うちゅう開発かいはつに詳くわしいJAXA＝宇宙うちゅう航空こうくう研究けんきゅう開発かいはつ機構きこう国際こくさい部ぶの元もと参事さんじ、辻野つじの照久てるひささんによりますと、形状けいじょうなどから中国ちゅうごくのロケット「長ちょう征ただし」の最さい上部じょうぶにある「フェアリング」と呼よばれる人工じんこう衛星えいせいを覆おおうカバーの可能かのう性せいが高たかいということです。

地元じもとの和泊わどまり町まちによりますと、これまでのところ被害ひがいの情報じょうほうは確認かくにんされておらず、今後こんごの対応たいおうについて県けんと協議きょうぎを行おこなっているということです。

専門せんもん家か「中国ちゅうごくのロケットに間違まちがいない長ちょう征せい7号ごうAか」

辻野つじの照久てるひささんは、「機体きたいに国旗こっきが描えがかれるのは政府せいふの衛星えいせいを打ち上うちあげる場合ばあいで、中国ちゅうごくのロケットに間違まちがいない。洋上ようじょうで回収かいしゅうされる場合ばあいが多おおく、人目ひとめにつく場所ばしょに漂着ひょうちゃくするのは珍めずらしい」と話はなしています。

また、辻野つじのさんは、中国ちゅうごく国内こくないの発射はっしゃ場じょうとの位置いち関係かんけいや残骸ざんがいの状態じょうたいなどから、ことし1月つきに中国ちゅうごく南部なんぶの海南かいなん島とうの発射はっしゃ場じょうから衛星えいせいを搭載とうさいして打ち上うちあげられた「長ちょう征せい7号ごうA」ではないかと分析ぶんせきしています。

巨大きょだい金属きんぞく片へん引き上ひきあげた人ひと「大おおきな人工じんこう物ぶつは初はじめてびっくりした」

巨大きょだいな金属きんぞくの破片はへんが流れ着ながれついたのは、沖永良部おきのえらぶ島とうの南東なんとう側がわの「与あずか和わの浜はま」と呼よばれる海岸かいがんの近ちかくです。

近ちかくに住すむ古村こむら英次郎えいじろうさんによりますと今月こんげつ20日にち、毎朝まいあさ、海岸かいがんの清掃せいそう作業さぎょうを行おこなっている母親ははおやが大おおきな漂着ひょうちゃく物ぶつを見みつけたということです。

古村こむらさんが25日にちに確認かくにんに向むかったところ、満まん潮時しおどきは海うみにつかっていることが多おおく、地元じもとの人ひともほとんど立ち入たちいることがない浜はまの東側ひがしがわに、大おおきな金属きんぞく片へんが流れ着ながれついていたということで、再ふたたび沖おきに流れ出ながれでてしまうのは危あぶないと考かんがえ、3人にんがかりで安全あんぜんな場所ばしょに引き上ひきあげたといいます。

古村こむらさんは「海岸かいがん清掃せいそうでいろんな国くにからのゴミは見みていますが、ここまで大おおきな人工じんこう物ぶつは初はじめてでびっくりしました。島しまにいる子こどもは宇宙うちゅうのものに触ふれる機会きかいは無ないと思おもうので、これがロケットなのかと見みて学まなべるものになればいいと思おもいます」と話はなしていました。