日本新聞: 大阪クリニック放火事件から2年遺族や元患者らが犠牲者悼む

大阪おおさかクリニック放火ほうか事件じけんから2年ねん遺族いぞくや元もと患者かんじゃらが犠牲ぎせい者しゃ悼いたむ

Dec 17, 2023 12:12

Furigana

大阪おおさか北きた区くのビルに入はいるクリニックが放火ほうかされ、巻き込まきこまれた26人にんが死亡しぼうした事件じけんから17日にちで2年ねんです。現場げんばには、朝あさから遺族いぞくや元もと患者かんじゃなどが次々つぎつぎに訪おとずれ、犠牲ぎせい者しゃを悼いたんでいました。

おととし12月つき17日にち、大阪おおさか北きた区くのビルに入はいる心療しんりょう内科ないかのクリニックが放火ほうかされ、巻き込まきこまれた患者かんじゃや医師いし、スタッフあわせて26人にんが死亡しぼうしました。

この事件じけんでは、谷本たにもと盛雄もりお容疑ようぎ者しゃ（当時とうじ61）も死亡しぼうし、その後そのご、殺人さつじんと放火ほうかなどの疑うたがいで書類しょるい送検そうけんされ、不ふ起訴きそとなっています。

現場げんばのビルは2年ねんがたった今たったいまも、立ち入たちいりができないようになっていて、クリニックが入はいっていた4階かいは、割われた窓まどに板いたがはり付つけられ、看板かんばんも当時とうじのまま残のこっています。

事件じけんから2年ねんとなる17日にち、現場げんばには朝あさから遺族いぞくやクリニックに通かよっていた元もと患者かんじゃなどが次々つぎつぎに訪おとずれ、犠牲ぎせい者しゃを悼いたんでいました。

このうち、亡なくなった院長いんちょうの西澤にしざわ弘太郎こうたろうさん（当時とうじ49）の妹いもうと、伸子のぶこさんは、午前ごぜん8時半じはん前まえに夫おっとや友人ゆうじんとともに訪おとずれ、静しずかに手てを合あわせていました。

また、クリニックに通かよっていた30代だいの娘むすめを亡なくした両親りょうしんも現場げんばを訪おとずれました。

娘むすめは事件じけん当日とうじつが最後さいごの通院つういんの日ひだったということで、母親ははおやは「あの日ひから気持きもちは何なにも変かわっていません。まだまだ、これから楽たのしいことがたくさんあったはずなのに事件じけんに巻き込まきこまれてしまい、本当ほんとうに悔くやしいです」と話はなしていました。

クリニックに5年間ねんかん通かよっていたという30代だいの元もと患者かんじゃの男性だんせいは「去年きょねんは、まだ気持きもちが落ち込おちこんだままで、ここに来くることができませんでした。西澤にしざわ先生せんせいが職場しょくばに復帰ふっきできるよう応援おうえんしてくれていたので、ここで立ち止たちどまらないようにしたいです」と話はなしていました。