日本新聞: 急性内斜視の患者スマホ使用時間減も6割近くは症状改善せず

急性きゅうせい内ない斜視しゃしの患者かんじゃスマホ使用しよう時間じかん減げんも6割わり近ちかくは症状しょうじょう改善かいぜんせず

Nov 14, 2024 11:11

Furigana

スマートフォンなどの普及ふきゅうに伴ともない片方かたほうの目めが内側うちがわを向むいてしまう「急性きゅうせい内ない斜視しゃし」の患者かんじゃが増ふえていると指摘してきされていることから専門せんもんの学会がっかいが全国ぜんこく的てきな調査ちょうさを行おこなったところ、患者かんじゃは中高生ちゅうこうせいの年代ねんだいが多おおく、スマートフォンなどの使用しよう時間じかんを減へらしても6割わり近ちかくは症状しょうじょうが改善かいぜんしなかったことがわかりました。

「急性きゅうせい内ない斜視しゃし」は片方かたほうの目めが内側うちがわを向むいてしまい物ものが二に重じゅうに見みえたりする病気びょうきで、原因げんいんは不明ふめいとされていますがスマートフォンなどの普及ふきゅうに伴ともない若者わかものを中心ちゅうしんに患者かんじゃが増ふえていて、関連かんれんが指摘してきされています。

日本にっぽん弱視じゃくし斜視しゃし学会がっかいと日本にっぽん小児しょうに眼科がんか学会がっかいは、患者かんじゃの実態じったいを調査ちょうさしようと2021年ねんまでのおよそ2年間ねんかんに全国ぜんこく55の医療いりょう機関きかんから報告ほうこくされた5歳さいから35歳さいの患者かんじゃ194人にんのデータを分析ぶんせきしました。

年齢ねんれい別べつでは16歳さいが16人にんと最もっとも多おおく、次ついで13歳さいが14人にん、14歳さいが13人にんなどと中高生ちゅうこうせいの年代ねんだいが多おおくなっていて、男女だんじょの内訳うちわけをみるとこの年代ねんだいでは6割わり以上いじょうが男性だんせいだったということです。

さらに患者かんじゃのうちスマートフォンやタブレット端末たんまつの使用しよう時間じかんが長ながかった156人にんを対象たいしょうに、3か月かげつ間かんにわたって使用しよう時間じかんを小学生しょうがくせい以下いかは1日にち1時間じかん未満みまん、中学生ちゅうがくせい以上いじょうは2時間じかん未満みまんに減へらすよう依頼いらいし症状しょうじょうが改善かいぜんするか調しらべたところ、このうち10人にんは斜視しゃしが治なおり、症状しょうじょうがある程度あるていど改善かいぜんした人ひとも58人にんいた一方いっぽう、改善かいぜんしなかったり悪化あっかしたりした人ひとは88人にんと、全体ぜんたいの6割わり近ちかくを占しめました。

日本にっぽん弱視じゃくし斜視しゃし学会がっかい佐藤さとう理事りじ長ちょう「気きになる症状しょうじょうあれば眼科がんか受診じゅしん」

日本にっぽん弱視じゃくし斜視しゃし学会がっかいの佐藤さとう美保みほ理事りじ長ちょうは、「男性だんせいに多おおい理由りゆうはわからないが中高生ちゅうこうせいはスマホを使つかう時間じかんが増ふえる年代ねんだいだ。症状しょうじょうが改善かいぜんした人ひとたちは使用しよう時間じかんを平均へいきんで以前いぜんの半分はんぶんほどに減へらしていたが、時間じかんを減へらしても改善かいぜんしない人ひとは多おおく、目めの向むきを戻もどす手術しゅじゅつなどが必要ひつようになる。使つかい始はじめる前まえから適切てきせつな使用しようを考かんがえるとともに、気きになる症状しょうじょうがあれば眼科がんかを受診じゅしんしてほしい」と話はなしていました。