日本新聞: 「京アニ」放火殺人事件公判前整理手続き始まる京都地裁

「京きょうアニ」放火ほうか殺人さつじん事件じけん公判こうはん前ぜん整理せいり手続てつづき始はじまる京都きょうと地裁ちさい

May 8, 2023 18:05

Furigana

4年ねん前まえ「京都きょうとアニメーション」のスタジオが放火ほうかされ、社員しゃいん36人にんが死亡しぼうした事件じけんで、殺人さつじんなどの罪つみで起訴きそされた青葉あおば真司しんじ被告ひこくの裁判さいばん員いん裁判さいばんを前まえに、証拠しょうこや争点そうてんを絞り込しぼりこむ手続てつづきが8日にちから始はじまりました。

関係かんけい者しゃによりますと、証拠しょうこの整理せいりなどが行おこなわれたということです。

2019年ねん7月つき、京都きょうと市し伏見ふしみ区くにあった「京都きょうとアニメーション」の第だい1スタジオが放火ほうかされ、社員しゃいん36人にんが死亡しぼう、32人にんが重軽傷じゅうけいしょうを負おった事件じけんでは、青葉あおば真司しんじ被告ひこく（44）が殺人さつじんや放火ほうかなどの罪つみで起訴きそされています。

裁判さいばん員いん裁判さいばんを前まえに8日にち、京都きょうと地方ちほう裁判所さいばんしょで、裁判所さいばんしょと検察けんさつ、それに弁護べんご側がわの三さん者しゃが集あつまり、争点そうてんや証拠しょうこを絞り込しぼりこむ「公判こうはん前ぜん整理せいり手続てつづき」が、初はじめて行おこなわれました。

関係かんけい者しゃによりますと、青葉あおば被告ひこくは出席しゅっせきせず、証拠しょうこの整理せいりなどが行おこなわれたということです。

裁判さいばんは、ことし9月つき上旬じょうじゅんから12月つき下旬げじゅんの間まに審理しんりを行おこなう日程にっていで調整ちょうせいが進すすめられているということで、今後こんごの手続てつづきで正式せいしきな日程にっていが決きまります。

起訴きそする前まえに、検察けんさつが被告ひこくの精神せいしん鑑定かんていを行おこない、刑事けいじ責任せきにんを問とえると判断はんだんしていますが、その後そのご、弁護べんご側がわの請求せいきゅうを受うけて2度目どめの精神せいしん鑑定かんていが行おこなわれました。

裁判さいばんでは、2度どの鑑定かんてい結果けっかを踏ふまえて、刑事けいじ責任せきにん能力のうりょくについて争点そうてんになるとみられ、動機どうきが解明かいめいされるのかも注目ちゅうもくされます。

平成へいせい以降いこうの殺人さつじん事件じけんとして、最もっとも多おおくの犠牲ぎせい者しゃが出でたこの事件じけんは、ことし7月つきに発生はっせいから4年ねんを迎むかえる中なか、裁判さいばんの具体ぐたい的てきな手続てつづきがようやく始はじまりました。

遺族いぞく「被告ひこくには具体ぐたい的てきな心こころの内うちを話はなしてほしい」

「公判こうはん前ぜん整理せいり手続てつづき」が始はじまったことについて、事件じけんで亡なくなったアニメーターの高齢こうれいの遺族いぞくは、「自分じぶんが生いきている間まに裁判さいばんが始はじまってほしい。被告ひこくには、なぜ事件じけんを起おこしたのか、なぜ多おおくの人ひとの命いのちを奪うばったのか、具体ぐたい的てきな心こころの内うちを話はなしてほしい」とコメントしています。