Báo tiếng Nhật: 中国のコロナ対策カギを握る徹底した監視と水際対策

変異へんいウイルスが世界せかい的てきに拡大かくだいしているいま、厳きびしい対策たいさくを講こうじているのが、人口じんこう14億おくの中国ちゅうごくです。中国ちゅうごくの保健ほけん当局とうきょくの発表はっぴょうでは、この1か月かげつ間かんの感染かんせん確認かくにんは70人にん余あまりと、感染かんせん拡大かくだいを抑え込おさえこんでいるとしています。

日本にっぽんの感染かんせん対策たいさくとの違ちがいはどんな点てんにあるのか、取材しゅざいしました。

厳きびしい水際みずぎわ対策たいさく

中国ちゅうごくは、入国にゅうこくする際さいに厳きびしい水際みずぎわ対策たいさくを取とっています。

中国ちゅうごくに渡航とこうする人ひとは原則げんそく、国籍こくせきを問とわず全員ぜんいんに対にたいし、出発しゅっぱつ日びの2日にち前まえ以内いないにPCR検査けんさと抗体こうたい検査けんさの2種類しゅるいの検査けんさを受うけ、いずれも陰性いんせいであることが必要ひつようとされています。

さらに入国にゅうこくの際さいに空港くうこうで改あらためてPCR検査けんさを受うけます。

空港くうこうからは、地元じもと政府せいふが手配てはいしたバスで指定していされた宿泊しゅくはく施設しせつに移動いどうし、ほとんどの都市としで2週間しゅうかんの隔離かくり措置そちが義務ぎむづけられています。

また、首都しゅと北京ぺきんなどいくつかの都市としに入はいる場合ばあいは3週間しゅうかんの隔離かくり措置そちがとられるケースもあります。

当局とうきょくは、隔離かくり措置そちに従したがわない場合ばあいは法的ほうてき責任せきにんが問とわれることもあるとしています。

荷物にもつは、場所ばしょを移動いどうするごとに消毒しょうどくされます。

先月せんげつ、日本にっぽんに一時いちじ帰国きこくし、先週せんしゅう、中国ちゅうごくに戻もどったばかりのNHKの記者きしゃによりますと、隔離かくり期間きかん中ちゅうは宿泊しゅくはく施設しせつの部屋へやから一切いっさい出でることができず、ホテルの従業じゅうぎょう員いんなどとの接触せっしょくも制限せいげんされていて、食事しょくじは多おおくの場合ばあい、1日にちに3回かい、部屋へやの前まえに弁当べんとうが置おかれます。

記者きしゃによりますと、隔離かくり先さきのホテルの部屋へやに入はいってからドアを開あけたのは、食事しょくじの弁当べんとうを受け取うけとる時ときと、PCR検査けんさの時ときぐらいだということです。

PCR検査けんさは、防護ぼうご服ふくを着きた担当たんとう者しゃが部屋へやを訪おとずれて、ドア越ごしに検査けんさをされたということです。

隔離かくり中ちゅうのPCR検査けんさで陰性いんせいであることが確認かくにんされたうえで、隔離かくり期間きかんを終おえると、ようやく移動いどうできるようになります。

日本にっぽんとの違ちがいは

中国ちゅうごくの水際みずぎわ対策たいさく、日本にっぽんの対策たいさくとの違ちがいはどうなっているのか。

日本にっぽんでは空港くうこうを出でたあとの手配てはいはすべて自分じぶんで行おこなうことになっていますが、中国ちゅうごくでは空港くうこうからの移動いどうの車くるまもホテルも、すべて当局とうきょくが指定していしたものを利用りようしなければなりません。

また、中国ちゅうごくでは、当局とうきょくの目めが行き届いきとどく施設しせつにとどめられるので、個人こじんの自由じゆうは厳きびしく制約せいやくされます。

中国ちゅうごくでは隔離かくり中ちゅうの感染かんせん対策たいさくが地元じもと政府せいふに任まかされていて、問題もんだいが生しょうじたら中央ちゅうおうから責任せきにんを追及ついきゅうされるため、当局とうきょくの必死ひっしさが伝つたわってきたということです。

この1か月かげつ自国じこく内ないの感染かんせん確認かくにんは70人にん余あまり

中国ちゅうごくの保健ほけん当局とうきょくの発表はっぴょうでは、今月こんげつ1日にちまでの1か月かげつ間かんに新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが確認かくにんされた人ひとは、海外かいがいから入国にゅうこくした人ひとを除のぞくと70人にん余あまりとなっています。

対策たいさくの大おおきな柱はしらとなっているのが、ワクチンの大だい規模きぼ接種せっしゅと、感染かんせんした人ひとが確認かくにんされた時ときの徹底てっていした周囲しゅういのPCR検査けんさです。

このうち、ワクチンについては中国ちゅうごくで製造せいぞうされた4種類しゅるいが承認しょうにんされているほか、3種類しゅるいのワクチンの緊急きんきゅう使用しようが認みとめられていて、各地かくちで大だい規模きぼな接種せっしゅが進すすめられています。

中国ちゅうごく政府せいふは、今月こんげつ1日にちまでの接種せっしゅ回数かいすうが延のべ6億おく8000万まん回かい以上いじょうにのぼったとしています。

感染かんせん確認かくにんの地域ちいき移動いどう制限せいげんと全員ぜんいんへのPCR検査けんさ

また、市中しちゅう感染かんせんが確認かくにんされた場合ばあい、その地域ちいきの住民じゅうみんの移動いどうを制限せいげんし、全員ぜんいんにPCR検査けんさをするなど、感染かんせん者しゃの把握はあくを徹底てっていし、広ひろがりを抑え込おさえこんでいます。

先月せんげつ、内陸ないりく部ぶの安徽あんき省しょうで合あわせて10人にんの感染かんせんが確認かくにんされた時ときには100万まん人にん以上いじょうの住民じゅうみんにそれぞれ3回かい、PCR検査けんさが行おこなわれました。

ことし1月つきには、北京ぺきん市内しないのオフィスビルが突然とつぜん当局とうきょくによって閉鎖へいさされ、敷地しきち内ないの広場ひろばが臨時りんじのPCR検査けんさの会場かいじょうとなり、入居にゅうきょしている企業きぎょうの従業じゅうぎょう員いんなどおよそ6000人にんが検査けんさを受うけることになりました。

理由りゆうは、感染かんせんが確認かくにんされた人ひと、1人にんがビルに出入でいりしていたためで、PCR検査けんさの結果けっかがわかるまで全員ぜんいんがオフィスで一夜いちやを明あかしました。

ビルに入居にゅうきょしている日系にっけい企業きぎょうの駐在ちゅうざい員いんは「突然とつぜんのことで何なにが起おこっているのかわからなかった。このまま隔離かくりされるのではないかという不安ふあんがあった」と話はなしていました。

地区ちくの封鎖ふうさも

一方いっぽうで、こうした対策たいさくにもかかわらず、南部なんぶの広東かんとん省しょう広州こうしゅうでは先月せんげつ下旬げじゅんから変異へんいウイルスによるものとみられる感染かんせんが広ひろがり、今月こんげつ1日にちまでに41人にんの感染かんせんが確認かくにんされました。

このため一部いちぶの地区ちくが封鎖ふうさされ、住民じゅうみんが地区ちくの外そとに出でられなくなっているほか、鉄道てつどうや飛行機ひこうきなどで市外しがいに移動いどうする際さいは3日にち以内いないに受うけたPCR検査けんさの陰性いんせい証明しょうめいの提出ていしゅつが求もとめられるなど警戒けいかいが強つよめられています。

導入どうにゅう進すすむ「健康けんこうコード」

感染かんせんを封じ込ふうじこめるため、個人こじんの行動こうどうも徹底てっていして監視かんしします。

空港くうこうや観光かんこう地ち、ショッピングセンターや飲食いんしょく店てんなどに入はいる際さいに提示ていじを求もとめられるのが、スマートフォンを活用かつようした「健康けんこうコード」という仕組しくみです。

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんリスクがないことを証明しょうめいするもので、各地かくちで導入どうにゅうされています。

このうち、首都しゅと北京ぺきんで運用うんようされている健康けんこうコードは、SNSのアカウントやスマホの決済けっさいアプリと連携れんけいさせ、名前なまえと顔かお写真しゃしんのほか、IDカードやパスポート番号ばんごうを登録とうろくすると、通信つうしん記録きろくなどをもとに当局とうきょくが行動こうどうを把握はあくします。

そして新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんリスクが高たかい場所ばしょに行いったかどうかによってアプリの画面がめんが「赤あか」、「黄き」、「緑みどり」の3段階だんかいに変かわり、異常いじょうがないとされる「緑みどり」でなければ、店みせなどに入はいることができません。

また、健康けんこうコードには、PCR検査けんさの結果けっかやワクチンの接種せっしゅ履歴りれきも登録とうろくされます。

感染かんせん拡大かくだい前まえに戻もどり大勢たいせいの客きゃくでにぎわう飲食いんしょく店てん

こうした徹底的てっていてきな感染かんせん抑え込おさえこみ対策たいさくの効果こうかもあって、中国ちゅうごくでは、先月せんげつのメーデーの5連休れんきゅうに延のべ2億おく3000人にんが国内こくないを旅行りょこうし、中国ちゅうごく政府せいふは、感染かんせん拡大かくだい前まえのおととしの水準すいじゅんまで回復かいふくしたとしています。

5連休れんきゅうの期間きかん中ちゅう、北京ぺきん駅えきは大おおきな荷物にもつを持もって地方ちほうに向むかう人ひとでごった返ごったがえし、世界せかい遺産いさんの故こ宮みやには大勢たいせいの観光かんこう客きゃくが訪おとずれていました。