そして、27日に大阪の将棋会館で古森悠太五段(26)と対局し、午後6時20分ごろ、99手までで勝利を収めました。
その結果、予選を5連勝で勝ち抜き、女性で初めて八大タイトルの1つ「棋王戦」の「挑戦者決定トーナメント」への出場を決めて、タイトルを目指した戦いに臨むことになりました。
里見女流四冠は、島根県出雲市の出身で、女流棋士として着実にキャリアを積み、2011年からは「奨励会」に所属して、女性初の三段になりました。
しかし“プロ棋士”として位置づけられる「四段」昇段までは果たせず、4年前、年齢制限のために「奨励会」を退会する一方で、その後も、女流タイトル獲得数の歴代最多記録を更新するなど、活躍を続けてきました。
対局のあと、里見女流四冠は「集中し、諦めずに指せたことが結果につながったと思います。きょう勝って、もう1局多く指せることになり、とてもうれしい」と話しました。
「挑戦者決定トーナメント」は、6月に始まる予定です。
そのうえで「苦しい局面でも諦めずに指せたことがよかった。4時間と持ち時間が長く、体力面をなんとかしないといけないと思っていた。自分なりに考えて戦えるようになり、将棋に対して楽しい気持ちがいい結果につながったと思う」振り返りました。 そして、女性として初めて「棋王戦」の「挑戦者決定トーナメント」に出場を決めたことについては「苦しい将棋もあり、順当に勝ち上がったとは言えない。厳しい戦いだが、力を出せるよう頑張りたい」と抱負を述べました。
里見四冠「苦しい局面でも諦めずに指せた」