このシリーズ、ここまで1勝1敗としているドジャースとメッツは16日、日本時間の17日、球場をメッツの本拠地、ニューヨークに移して第3戦に臨みます。
15日は試合を翌日に控えて記者会見が行われ、ドジャースの大谷選手も出席しました。
自身初めてのプレーオフに臨んでいる大谷選手はここまでの戦いを振り返り、「楽しかった。負けた試合も含めてすばらしい緊張感の中で、この時期まで野球ができる喜びを感じている」と率直な思いを話しました。
一方で、プレーオフに入って7試合で打率は2割2分2厘と落ち込んでいて、ランナーがいる場面では8打数6安打と勝負強さを発揮しているもののランナーがいない場面では19打数ノーヒットとなっています。
大谷選手は「スイングしにいったときにファウルボールやフライになることが多く、振ったときのアプローチの問題だと思う」と分析しました。
その上で「感覚自体は悪くないので、大きく変えるよりはシーズン中のよかった感覚を継続していくことが短期決戦では大事だと思う。終わった試合はあとで振り返ればいいので、切り替えてやれることを精いっぱいやりたい」と前向きに話しました。
第3戦はドジャースが今シーズン1勝のビューラー投手、メッツが今シーズン11勝のセベリーノ投手が先発する予定です。
【一問一答】大谷翔平
ドジャースとメッツのナショナルリーグ優勝決定シリーズ第3戦を前に、大谷選手が記者会見に臨みました。
緊張感のある試合が続く中でもここまでの戦いを「楽しかった」と振り返った一方、報道陣からはプレーオフに入って打率2割2分2厘と低調なバッティングについての質問が相次ぎました。
およそ17分間の一問一答です。
《アメリカメディア》
Q.ランナーがいるときといないときで相手ピッチャーからの攻められ方が変わっていると感じているか。また、自身の打順を1番から変えたほうがいいと思うか。
攻め(られ方)に関しては特には気にしてないというか。本当にどの攻めでもやること自体はそんなに変わらないので、それはシーズン中からずっと言ってきていることではあるので、それ自体を大きく変えるということはないですし、打順に関してはそこは僕の仕事ではないので、チームとしてどういう方針でいくのかというところは柔軟に自分自身が、そのときになれば対応していけばいいのかなと思っています。
Q.ベッツ選手は打てないときはおもしろくないと言うが、大谷選手も打てないときに自信がなくなったり不安になったりするのか。
結果はもちろんそうですけど、それよりはやっぱりフィーリングというか自分の感覚がいちばんじゃないかなと思うので。感覚がよくて結果が出ていないときというのはそこまで、運の要素のほうがどちらかというと強かったりはするので、そこは除外するかなとは思いますし。
結果が出ない要因として感覚が悪いのであれば、それは修正する必要があるので、練習するなり感覚を取り戻す何かいい方法、例えばフィジカルの場合もあるので、どこが原因なのかというのは、改善する必要はあるかなと思いますね。
Q.メッツは大谷選手の打席ではサードがショートにだいぶ寄るが、逆方向に打つことは考えている?
シチュエーションによりますかね。それがいちばん、そのシチュエーションで効果的ならもちろんやりますし。もちろん戦術なので、チームの方針もありますし、それは時と場合によるかなと思います。
Q.ロバーツ監督はボール球に手が出てしまっていると言っていたが、自身でもそう感じているか。またそれをどう修正したいか。
ストライクゾーンの管理に関してはそこまで大きくずれてはないかなと思いますね。
どちらかというと、ストライクゾーンで自分がスイングしにいったときに、ファウルになる、ポップフライになるというパターンのほうがどちらかというと傾向的には今は強いかなとは思うので。
ストライクゾーンの管理というよりは、ストライクゾーンに(ボールが)来たときに振ったときのアプローチの方かなと思っています。
Q.プレーオフとWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの違いは感じている?また、WBCの経験を生かせているか。
短期決戦という意味では同じですけど、捉え方はちょっと違うというか。
やっぱり1年間長いことシーズンで一緒に戦ってきた仲間、チームメートもそうですし、ファンの人たちもそうですし、その人たちと最後にやる短期決戦と、ある意味、一気に集まって、国を代表するWBCとは少し試合の雰囲気、チームの雰囲気というのも多少違うかなと思いますね。
Q. 過去の名選手も、レギュラーシーズンで成績を残してプレーオフで結果が出ないということがあるが、自分自身にプレッシャーをかけすぎているということがあると思うか。どうなんですかね。そういう選手たちと自分がまず一緒かどうかわからないですし、僕は初めてのポストシーズンなのでそこまで多く語れることはないですけど、当然相手の投手も、そのチームの中でもトップクラスですし、チーム自体もリーグの中でもトップクラスのチームなので、それだけレベルが高い投手からヒット、ホームランを勝ち取っていくというのはそれだけ難しい作業ではあるので。なおかつ、そういう選手たちというのは、必ずいちばんケア(警戒)をされるポジションにいますし、なかなか難しいとは思うんですけど。
僕はことしそれが初めてなので、今のところは自分の本当にやれることを精いっぱいやりたいなという気持ちで戦っているので、あすに向けて、もう終わった試合は最後に振り返ればいいなと思っているので、あすに切り替えて全部頑張りたいなと思っています。
Q.スイングの状態はどのように改善していきたいか。
感覚自体は悪くないとは思っているので、大きく変えるよりは、シーズン中によかったポイントをしっかり継続していくというのがこの短期(決戦)においては、結果を残していく上では大事かなとは思うので、それをきょうあすとまたやりたいなと思います。
Q. メッツのリンドー選手は大谷選手と同じくシーズンMVP=最優秀選手の候補の1人になると思うが、彼の印象は?レギュラーシーズンからチームを引っ張っていると思いますし、それだけすばらしい選手ですし、会えば笑顔であいさつして、すばらしいグッドガイですし、はい。僕も好きな選手の1人ではあるので。
ただレギュラーシーズンとポストシーズン、まったく別物ではあると思うので、変な話僕がレギュラーシーズンで残した成績というのも関係ないですし、自分自身を引っ張ることなく、ポストシーズンはポストシーズンで本当にチームが勝てればそれでいいという、そういう気持ちで。
リンドー選手ももちろんそういう気持ちでやっていると思いますし、お互いがそういう気持ちですばらしい試合ができればなと思ってます。
《日本メディア》
Q.ここまでの7試合を振り返ってどうだったか。
なんですかね、楽しかったなという、はい。負けた試合も含めて、それはこうすばらしい緊張感の中で、プレーできる喜びというか、この時期まで野球ができているという喜びをまず感じていますし、またあすも試合ができる、きょうしっかり調整して、健康な状態であすも野球ができるというところにまず、自分自身はすごく喜びを感じているかなと思います。
Q.西海岸から東海岸への長い距離の移動だが、飛行機の中での過ごし方や球場に来るまでの過ごし方を教えてください。
まあゆっくり寝たりとか、さっきまでずっと寝てたので、まだ今もちょっと眠いぐらいな感じですね、はい。
Q. この短期決戦の中で睡眠はどれくらい取れている?睡眠は取れてますね、はい。向こう(ロサンゼルス)に行くより、やっぱりこっちに、東(海岸)に来るほうがやっぱりきついと思うので。きょう、あすの睡眠がいちばん、試合のパフォーマンスの中で大事かなとは思います。
Q.質も量もという感じですか。
質よりどれだけ寝たかを僕は気にしているので、はい。寝れば寝るほど自分の中ではいいかなと思っています。
Q. あすのメッツの先発のセベリーノ投手は、大谷選手に対してパドレスのダルビッシュ投手の攻め方を参考にしたいと言っていたが、同じような攻め方をされたときの対応は考えている?いちばんは自分のやることを変えないということじゃないかなとは思いますね。
ダルビッシュさんとの対戦に関しては、自分の過去のイメージとのギャップであったりとかそういうところのずれが打席の中でファウルボールになったりとか、多少タイミングが早かったりとかというところに出てたのかなと思うので。
セベリーノ投手に関しても、あまり多く対戦してはいないので、本当に第1打席の印象をしっかりと新鮮に受け止めて、次の打席、次の打席というふうにしたいなと思っていますね。
Q. 打席に入る前に空中にスプレーをして、その中でバットのグリップを回しているのは自分の中で意図がある?バットが滑らないようにスプレーしています。
Q. ニューヨークの街にはどんな印象がある?そうですね、前回来たときに(山本)由伸とか日本人の方と一緒にごはんを食べたぐらいです。あとはMVPの発表のときに来させてもらったりとかぐらいなので。あとは本当にバスから眺めてる感じでしか印象がないというか、あまりまだどこかに行ったりとかみたいな感じはないです。
Q.レギュラーシーズンとポストシーズンでチームの雰囲気など違いは感じているか。
チームの雰囲気はポストシーズンとレギュラーシーズンやっぱり違うなというのは、そこはいちばん感じるので、地区シリーズもパドレスのホーム、サンディエゴに行ってやりましたけど、雰囲気もやっぱりすばらしかったので、今回もニューヨークにこうやって敵地で来て、どういうふうな感じなのかというのは、また僕はそれはそれで初めてのことなので楽しみにはしていますね。